トップページ > 商品安全 > 商品等の安全性に関する調査・商品テスト > 「ストーブ」安全性に関する調査
更新日:2024年2月15日
毎年、冬季になるとストーブが原因の火災が多発しています。火災の発生状況を見ると、「寝返りをした際に、近くにあったストーブに布団が接触した。」、「乾燥中の洗濯物がストーブの上に落下した。」など、誤った使用方法や認識が火災の原因となっていると考えられます。
そこで都は、ストーブの使用実態や認識等について、インターネットアンケート調査や試験を実施しました。
都民2万人に対して、「石油ストーブ」、「ガスストーブ」、「石油ファンヒーター」、「電気ストーブ」、「エアコン」の5種類の暖房器具のうち、最も火災の危険が高いと思う器具を質問したところ、8割以上の人が、石油ストーブと回答しました。 (図1)
しかし、実際には、東京消防庁管内では、電気ストーブによる火災も多発しており(図2)、都民の意識と実態に差があることがわかりました。
図1 最も火災危険が高いと思う暖房器具
図2 住宅火災におけるストーブ火災発火源別件数(東京消防庁管内 H21~25)
電気ストーブと石油ストーブの使用者それぞれ520人に、ストーブの前面から物をどのくらい離しているか質問したところ、石油ストーブは物から1m未満の距離で使用している方が3割でしたが、電気ストーブは6割を超えました。(図3、4)
消防関連法令では、火災予防上安全な距離として、ストーブ前面と可燃物を1m以上離す事(※例 電気ストーブ 2kw以下 前方放射型の離隔距離 前方・上方100cm、側方30cm、後方4.5cm なお、この距離によらない場合も有)等が示されており、製品の取扱説明書等においても十分な距離を取ることが推奨されています。電気ストーブの近くに布団、衣類、雑誌等の可燃物が置いてあると、何かのはずみでストーブに触れ出火したり、やけどの危険があります。物との距離をしっかりとり、事故を防ぎましょう
図3 電気ストーブ使用時の物との離隔距離
図4 石油ストーブ使用時の物との離隔距離
電気ストーブの近くに置いた可燃物の危険性を調査するため、使用中の電気ストーブの前面に綿布団を置き、5cmから1mまで距離を変えて、それぞれの温度を測定したところ、電気ストーブ5cm離した場合は発煙し、表面温度は500℃以上に達しました。
また、10cm離した場合は発煙はしなかったものの表面温度は約200℃に、30cm離した場合でも100℃以上まで温度が上昇する等、物が触れていなくても、物が触れていなくても、距離が近いと火災ややけどの危険が高まることがわかりました。
離隔距離5cmの場合 動画はこちら
測定開始後11分で発煙!!
14分経過で綿布団表面が500℃以上(白色部分)に上昇!!
離隔距離30cmの場合
測定開始後5分経過 外観に変化は無いが・・・
綿布団の表面は約100℃(オレンジ色部分)に!!
電気ストーブの使用における注意喚起リーフレットを10万部作成し、都内の消費生活相談窓口や消防署に配布する等、幅広い注意啓発に取り組むとともに、調査結果を業界団体、消防機関等へ情報提供します。
注意喚起リーフレット(PDF:1,302KB)(※配布は終了しました)
ストーブの安全な使用に関する調査報告書(PDF:1,561KB)
お問い合わせ先
東京都生活文化スポーツ局消費生活部生活安全課商品安全担当
電話番号:03-5388-3055