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更新日:2013年3月21日

缶詰容器でのケガにご注意!

商品テスト結果 缶詰容器でのケガにご注意!
缶詰容器による危害について調査しました

平成20年12月3日
生活文化スポーツ局

缶詰容器の多くは缶切不要のイージーオープン缶で便利ですが、容器やフタの切り口が鋭利なものもあり、思わぬケガをすることがあります。イージーオープン缶は、食品だけでなく、ペットフードやテニスボールの容器としても使われています。

都ではこうした缶詰容器での危害の状況や缶詰容器の切り口の鋭さなどを調査しましたのでお知らせします。

1 缶詰容器による危害の状況

(1) 相談件数

PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)の相談概要では缶詰容器による危害の相談は、平成10~19年度の10年間で計53件寄せられている。

図1 缶詰容器による危害の相談件数(東京都による集計)
図1 缶詰容器による危害の相談件数のグラフ(東京都による集計)

(2) 危害の傾向

  • 多くは切り傷であったが、治療に1ヶ月以上を要する大きなケガに至った例も3件あった。
  • ケガは開缶時が75%と多く、リサイクルのため空き缶の洗浄時にもケガをしている例が5件あった。

(3) 危害の例

  • 缶詰を開けるとき、人差し指が切れ、骨にひびがはいった。治療に1ヶ月以上かかった。
  • 缶詰を開けるとき、缶のフタが大変鋭利だったため指を切り、かなり出血した。

図2 危害の程度(東京都による集計)
図2 危害の程度のグラフ(東京都による集計)

2 缶詰容器の安全対策のテスト結果

(1) 切り口の鋭さのテスト

缶詰20製品の切り口の鋭さを人間の指を模した測定器で測定した結果、次のことが確認できた。

  • ダブルセーフティ缶は、缶開口部・フタとも切り口は手が接触しにくいよう内側に折り曲げられており、どの製品も切り口は鋭利ではなかった。シングルセーフティ缶については、缶開口部は鋭利ではなかったが、フタには鋭利なものがあった。
  • ノンセーフティ缶は、製品により缶開口部の鋭さに幅があったが、フタには鋭利なものが多かった。

(2) 開缶試験

12名の被験者に実際に缶詰を開けてもらい調べたところ、次のようなケガに結びつきやすい開け方をしていた。

リングを引き上げる手の親指でフタを押さえずに開缶する写真
リングを引き上げる手の親指でフタを押さえていない。8名(75%)
→急にフタが開き手を切りやすい。

缶を持つ側の手の指がフタの上にかかっている写真
缶を持つ側の手の指がフタの上にかかっている。4名(25%)
→持ち上げたフタで手を切りやすい。

3 消費者へのアドバイス

ケガの予防には、ケガをしにくい構造の缶(ダブルセーフティ缶)を選択することも一つの方法です。

ダブルセーフティ缶の切り込み溝の写真

ダブルセーフティ缶

※ダブルセーフティ缶の見分け方

フタの切り込み溝の部分をよく見ると、少し盛り上がった形となっています。その他の缶詰は切り込み溝の部分は平たくなっています。

開缶時は次の点に気をつけましょう。

正しい缶の開け方の写真

正しい開け方

  1. 缶を持つ手の指が缶のフタの上にかかっていないことを確認しましょう。
  2. 親指を缶のフタにあて人差し指でリングを上の方に引き上げるようにあけましょう。
  3. テニスボール缶など圧縮ガスが封入されている缶では、開缶時に空気の勢いがある場合もありますので注意しましょう。

4 都の対応

(1) 業界団体への要望等

「安全な缶詰容器の普及促進に努めること」及び「開缶時及び開缶後の缶詰容器の危険性について、より一層の消費者へ注意喚起、情報提供に努めること」等を要望しました。

要望先

  1. 社団法人 日本缶詰協会
  2. 日本製缶協会
  3. ペットフード工業会

(2) 情報提供

都内各区市町村の消費者行政担当部署をはじめ、関係機関に対してテスト結果を情報提供しました。

【参考】缶詰容器の安全対策について

  • ダブルセーフティ缶:容器開口部とフタの切り口に安全対策を講じた缶詰
  • シングルセーフティ缶:容器開口部の切り口に安全対策を講じた缶詰
  • ノンセーフティ缶:容器開口部とフタの切り口に安全対策を講じていない缶詰

※安全対策については構造の違いにより数種類の形式があります。

お問い合わせ先

東京都生活文化スポーツ局消費生活部生活安全課商品安全担当

電話番号:03-5388-3055