トップページ > 商品安全 > 商品等の安全性に関する調査・商品テスト > 乳幼児の椅子からの転落事故を防ぐために、椅子の上に立たせない工夫をしましょう!~乳幼児の身の回りにある椅子の安全性に関する調査を実施しました~
更新日:2020年4月14日
令和2年4月14日
椅子は日常生活に欠かせない身近な製品です。しかし、東京消防庁によると、椅子からの乳幼児の転落事故などが発生しています。そこで、乳幼児の身の回りにある一人がけの椅子による事故を未然に防止する観点から消費者アンケートと、安全性に関する試験、検証を実施しました。
その結果を基に、消費者へのアドバイスや事業者団体への要望等を行います。
椅子の転倒等による危害等(危害及びヒヤリ・ハット)経験が「ある」と回答したのは81.6%(2,447人)であった。
「ある」と回答した人を対象として最も危害等の程度が高い経験の内容を調査したところ、「落ちた、落ちそうになった」との回答が78.6%(1,923人)であった(右図)。年齢別には1歳児が38.3%(937人)と最も多かった。
「落ちた、落ちそうになった」事例の中では椅子の上に立ったことに関係するものが最も多く30.6%(589人)であった。
「ベルトを嫌がる時期で固定していなかった」など、ベルトを着けていなかった事例や、「椅子についているベルトをすり抜けて立っていた」など、着けていたにもかかわらずすり抜ける事例もあった。
ダミー人形を乗せた椅子を傾けたり、引くことで安定性を確認したところ、ほとんどの場合で立っているときのほうが座っているときよりも、より小さい傾斜角、力でダミー人形が転落した。
また、頭部から床に転落するケースもみられた。
椅子から転落した際に頭部が受ける衝撃について検証したところ、立っているときのほうが座っているときよりも、より重いけがとなり、フローリングの上にクッションマットを敷いていても頭部骨折などに至る可能性があることがわかりました。
乳幼児の椅子からの転落は、重いけがとなる可能性があります。
また、乳幼児が椅子の上に立つことで危険性が高まります。
外出先などで、ベルト等が付いていない椅子に後付けができるベルトもありますので、用途や状況にあわせて使用を検討しましょう。
折りたたみ椅子など、乳幼児用ではない椅子による事故も発生していますので、使わないときには片付けるようにしましょう。
ハイチェア、ローチェアやテーブル取付け椅子には、傾けたり、引っ張ったりした際の安定性などを定めた任意の安全基準であるSG基準があります。安全や信頼性が確認された製品にはSGマークが表示されていますので、商品を購入する際は、参考にしましょう。
製造事業者団体、国等に対し、さらに安全な製品開発の検討、普及等の取組を推進するため、要望・情報提供を行います。
お問い合わせ先
東京都生活文化スポーツ局消費生活部生活安全課商品安全担当
電話番号:03-5388-3082