電気ケトルによるやけどに注意!
~小さいお子さんがいるご家庭では特に注意が必要です~
令和5年6月29日
電気ケトルは、湯を素早く沸かせる便利な器具ですが、一方で、沸かした湯等に触れてやけどをする事故も発生しています。特に、0歳児及び1歳児が、電気ケトルを転倒させ漏れ出た湯によりやけどを負う事例が多く見受けられます。
このため、東京都は電気ケトルによるやけどに関する商品テストを実施しました。
商品テスト結果(抜粋)
テスト対象品
- 市販されているものから9商品※1を選びテストを実施。
※1 3つのやけど対策機能(転倒流水防止構造、本体二重構造、蒸気レス)を有する商品を2つ、有しない商品を7つ選択した。
倒してしまった場合は…
- 最大水位線まで水を入れて沸騰させた後、転倒させ流出する湯の量※2を測定。
- 転倒流水防止構造を有しない多くの商品で、5割を超える湯 が流出した。
〔転倒流水防止構造を有する商品の湯の流出は、2%以下であった。〕
※2 転倒後約10秒間の流出水量

表面や吹出口の温度は…
- 最大水位線まで水を入れて沸騰させた時の本体表面と蒸気吹出口の温度を測定。
- 本体二重構造を有しない商品では、本体側面等で80℃を超える温度を記録した。
〔本体二重構造を有する商品の本体表面温度は、60℃未満であった。〕
- 蒸気レスを有しない商品では、蒸気吹出口の直上で90℃を超える温度を記録した。
〔蒸気レスを有する商品の蒸気吹出口(注ぎ口)の直上の温度は、30℃未満であった。〕

落としてしまった場合は…
- 高さ0.8mの台から転倒落下する状況を再現し、流出した水が床面に広がる範囲※3を測定。
- 再現試験を行った4商品※4で、流出した水が縦方向及び横方向に約0.5m以上広がった。
※3 転倒落下後、水の流出及び流出した水の床面への広がりが概ね止まった後の流出範囲を測定した。
※4 再現試験は、転倒流水試験で容量別(600,800,1000,1200㎖)に平均流出水量が最も多かった商品について実施した。

消費者へのアドバイス
電気ケトルの使用でやけどをしないよう、次のことに気をつけましょう!
1 電気ケトルでやけどをする主なケースと注意点
- 転倒して漏れ出た熱湯
本体を転倒させない!
- 高温になった本体の表面
取っ手以外(本体側面など)に触れない!
- 注ぎ口などから吹き出す蒸気
注ぎ口や蓋の蒸気穴に手や顔を近づけない!

【特に注意】
0歳児と1歳児がやけどを負う事例が多くなっています。小さいお子さんがいるご家庭では、特に注意しましょう!
2 電気ケトルでやけどをしないための対策
(1) 使用場所に注意する
- 床の上や台の端など、転倒、落下の恐れがある場所で使用しない。
- 子供の手が届く範囲で使用しない。

(2) やけど対策がされた商品を使用する
次のやけど対策機能を有する電気ケトルの使用を検討しましょう!
- 転倒流水防止構造(お湯漏れ防止構造)
転倒時のお湯漏れが少ない
- 本体二重構造
本体が熱くなりにくい
- 蒸気レス、蒸気セーブ、省スチームなど
蒸気の発生が少ない

情報提供
国、関係事業者団体等へ商品テスト結果を情報提供する。
動画
電気ケトルによるやけどに注意(1分12秒)


参考資料
印刷用(PDF:1,494KB)
調査報告書(PDF:11,564KB)
東京都生活文化局消費生活部生活安全課商品安全担当
電話番号:03-5388-3082