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更新日:2013年3月21日
サングラス・スイミングゴーグルの使用に注意
子供用を中心としたサングラス・スイミングゴーグルについて調査しました
平成22年7月14日
生活文化スポーツ局
夏のシーズンに入り、紫外線対策や眼病予防としてサングラスやスイミングゴーグルを使用する機会が増えてきます。最近では、子供向けの商品も、インターネット販売等で気軽に購入できるようになってきました。
一方、消費生活相談窓口には、「サングラスのフレームが折れた」、「スイミングゴーグルのゴム部分が外れレンズで目じりを切った」などの危害に関する相談も寄せられています。
そこで、子供用を中心としたサングラス※1及びスイミングゴーグル※2について調査を実施し、結果を消費者に情報提供し、事故の未然防止を図ることとしました。
子供にサングラスを使用させた経験がある人は、22.2%(1,578人)。
スイミングゴーグルを使用させた経験がある人は、49.5%(3,519人)。
ア サングラスの使用開始年齢は、3~4歳が最も多い。(23.6%:122人)
スイミングゴーグルは7~10歳が最も多い。(49.3%:254人)
イ 危険な思いをしたり、危害を受けた経験のあった子供は、サングラスが1.6%(8人)、スイミングゴーグルが2.3%(12人)。
ウ 危険な思いや危害を受けた主な事例
(ア) サングラスが割れて、切り傷を負った。
(イ) サングラスを使用中、足元に気付かず崖から落ちそうになった。
(ウ) ゴーグルのレンズがゴムから外れて目に入った。
(エ) ゴーグルがあたる部分がかぶれてしばらく治らなかった。
(オ) ゴーグルを直そうとして手がすべり、目に直撃した。
エ 使用上の注意事項表示の有無について、「分からない、覚えていない」と答えた人はサングラスで48%(247人)、スイミングゴーグルで49%(253人)。
(ア) サングラスには、フレームの品質基準がないため、視力矯正用眼鏡のJISに準拠した耐久性試験を行った。
その結果、子供用で6商品、大人用で5商品について、フレームの強度が基準に達していなかった。
(イ) 家庭用品品質表示法では、サングラスの品名及び材質等の表示を義務付けており、品名については3種類に区分される。表示の有無を調査した結果、子供用で17商品、大人用で2商品に表示がなかった。
品名 | 区分 |
---|---|
サングラス | レンズの屈折力、平行度が規程値内であること |
偏光サングラス | レンズの屈折力、平行度、偏光度、偏光軸のずれが規程値内であること |
ファッション用グラス | 上欄に掲げる区分以外のもの |
スイミングゴーグルにはJISによる品質基準があるが、今回調査した30商品については、JISマークの表示がなかった。そのため、JISに基づく試験を行った結果、レンズの屈折力や平行度が、基準から外れる商品が一部にあった。
調査結果及び皮膚科医・眼科医の見解から、子供に着用させる場合には、以下のことに注意しましょう。
ア レンズの色は、濃すぎて視界が悪くならない商品を選びましょう。
イ 安価なサングラスの中にはフレームの強度が低い商品もありますので、取り扱いには十分注意しましょう。
ウ 品名の表示が「サングラス」、「偏光サングラス」となっていない商品については、長時間使用すると眼が疲れやすくなる商品もありますので、用途に適した商品を購入しましょう。
ア 顔の形に合っている商品を選びましょう。
イ スイミングゴーグル着脱の際は、頭の方にずらすようにしましょう。眼の前でスイミングゴーグルを引っ張ると、すべって眼に当たる恐れがあります。使用上の注意事項を良く読み、親が子供に正しい使用方法を教えるようにしましょう。
ア 販売店では商品の試着および表示の確認を行い、疑問点は販売店に確認してから商品を購入しましょう。
イ 皮膚に異常が出た場合や眼が疲れやすい場合、また商品に異常が見られた場合は、すぐに使用を中止しましょう。
ウ 取扱説明書や商品本体に添付された表示は保存しておき、万が一、病院で診察を受けることになった時には、商品本体と表示を持って行きましょう。
ア 国に対し、調査結果の情報提供を行った。
イ 家庭用品品質表示法に基づく表示に関して不適正な商品については、事業者指導及び国への通知を行った。
ア 国に対し、調査結果の情報提供を行った。
イ 業界団体に対し、品質管理の徹底及び使用上の注意の普及啓発の要望を行った。
サングラスの表示例
※1 サングラスとは、直射日光や紫外線から目を保護するためにかける眼鏡をいう。特に本調査では「子供用」や「キッズ用」などとうたって販売されている商品を主な対象とした。ただし、視力補正用のものは除く。
※2 スイミングゴーグルとは、水から目を保護するために、プールなどで使用するゴーグルをいう。特に本調査では「子供用」や「キッズ用」などとうたって販売されている商品を主な対象とした。ただし、度付ゴーグルや、潜水に使用する水中マスクを除く。
※別添
報告書「子供用を中心としたサングラス・スイミングゴーグルの安全に関する調査」
お問い合わせ先
東京都生活文化スポーツ局消費生活部生活安全課商品安全担当
電話番号:03-5388-3055