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トップページ > 商品安全 > 商品等の安全性に関する調査・商品テスト > 日焼けマシンの利用について国・業界団体に対策を要望

更新日:2013年3月21日

日焼けマシンの利用について国・業界団体に対策を要望

日焼けマシンを利用して「脱水症状を起こした」「全身がやけど状態」になった!
国・業界団体に安全対策を要望

平成22年6月22日
生活文化スポーツ局

全国の消費生活相談窓口には、日焼けマシン※による危害の相談が寄せられています。

日焼けマシンを置いている店舗は国内に約1,000施設あると言われています。日焼けサロンのほかスポーツ施設、まんが喫茶、インターネットカフェなどにも設置されており、ファッション性を追求する若者を中心に利用されています。

そこで、日焼けマシンの利用実態や安全性等について調査しました。

※日焼けマシンとは、人工的に紫外線等を照射して日焼けを施す装置をいう。

日焼けマシンに関する危害・危険の相談

日焼けマシンに関する相談件数(全国)
日焼けマシンに関する相談件数(全国)

  • 全国の消費生活センターに寄せられた相談件数は、平成12年度から21年度までの10年間で73件となっており、このうち都内の相談は22件。
  • 危害を受けた人の年齢は10歳代が28人と最多。
  • 危害の約9割はやけど等の皮膚障害で、入院した事例もある。

【相談事例】

  • 店員に勧められた機械で30分利用。帰宅後、全身やけど状態になり発熱。
  • いつも利用する店の系列店で45分間利用。帰宅後に脱水症状を起こし、意識障害、嘔吐し、そのまま救急搬送された。
  • 日焼けマシンの保護板が外れていた。帰宅後、目に猛烈な痛みを覚え、救急搬送。黒目に傷がついていた。

1 インターネットアンケートによる利用者の実態

日焼けマシンの内部の様子

日焼けマシンの内部の様子

無作為に抽出した約7,000名から日焼けマシン利用経験者1,000名にアンケート調査を実施。

  • 回答者の約3割が10歳代で利用を開始。
  • 回答者の約7割が日焼けサロンを利用。
  • 利用する理由の多くは、「健康的に見えるから」「かっこうよく見えるから」など。
  • 利用時に安全に関する説明や確認が不十分な施設もあり、特に日焼けによるリスクについて7割以上の利用者が説明を受けていなかった。
  • 日焼けマシンで危険を感じた人や危害を受けた人は約2割(210人)。
  • 危険と感じた具体的内容は、「皮膚が赤くなりヒリヒリした」が最も多く、次いで「気分が悪くなった」など。危害内容は「強い痛みを感じた」が最も多く、次いで「完治に10日以上要するやけど」、中には失神、視力低下などもみられた。
  • 日焼けマシン利用者の約9割は、安全に利用するために何らかの規制が必要と感じている。行政に対する要望としては「発ガンリスクについての通知、PR」「店舗に関する規制」等が多く、事業者に対しては「店員の管理や教育の徹底」「利用前の説明」「顧客管理」等となっている。

2 人工日焼けに関する国内外の動き

  • 世界保健機構(WHO)は、平成17年に18歳未満は日焼けマシンを利用しないよう警告し、平成21年には紫外線を発する日焼けマシンを発がん性が認められるグループに分類している。
  • 欧米各国では法的な規制や安全基準があるが、国内には法的な規制はない。
    【欧米等の法規制・安全基準の内容】
    年齢制限、研修を受けたスタッフの配置、マシンの定期点検、利用者の肌質や使用するマシン性能に応じて紫外線照射時間の設定・管理の実施等。
  • 日焼けサロンの業界団体では自主基準等を取り決めているが、団体への加盟は1割程度にすぎない。

3 都の対応

  1. 国(消費者庁)に対し、日焼けマシンの利用に伴う危険性について消費者への啓発活動を推進することとともに、利用者の安全確保について、利用実態や海外での規制状況を踏まえ、ガイドラインの策定などの対応を検討すること等について提案しました。
  2. 日焼けマシン設置に関連する業界団体に対し、調査結果を提供するとともに、日焼けマシンの利用に関して照射時間、年齢制限等について基準を設けるなどの安全対策を図ること、日焼けのリスクについて利用者に十分説明すること等を要望しました。

消費者への注意喚起

日焼けマシンの利用によるやけどや眼の傷害が発生しています。

以下のことに注意してください!

(1)光線過敏の人、肌の白い人、過去に日焼けでやけどをした人は利用しない!

日焼けをしていいかどうか、ご自身で判断がつかない場合は、医師に相談しましょう。海外では18歳未満の使用が制限されています。成長期は、大人に比べ皮膚も薄く、やけどによる危害が大きくなります。また、若いうちからの日焼けは、発がんリスクが高くなります。

※光線過敏:紫外線によって皮膚障害をおこすこと。

(2)日焼けマシンの利用には十分な注意が必要です!

最初は、照射の弱いマシンで短時間の利用に留める!
急激に紫外線を浴びるとやけどします。最初に店員などからアドバイスを受けて利用しましょう。皮膚への影響をみながら、次回以降の利用を判断しましょう。

備え付けられている保護用ゴーグルを着用する!
ゴーグルを使用しないと、眼に炎症を起こし、ひどいと痛みを伴います。

日焼け後は、皮膚を冷まし保湿を心掛け、皮膚をこするなどの刺激を与えない!
日焼けは皮膚を老化させ免疫力を低下させます。めくれた皮膚からばい菌が入ることもあるので無理に皮膚をむくのは避けましょう。

※別添
報告書「日焼けマシンの安全な利用に関する調査」

お問い合わせ先

東京都生活文化スポーツ局消費生活部生活安全課商品安全担当

電話番号:03-5388-3055