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トップページ > 若者 > サッと読める ちょっとお耳に入れたい話 > 令和3年度第3テーマ 快適な靴で楽しく歩こう

更新日:2022年4月22日

快適な靴で楽しく歩こう

進学や就職などで環境が変わると、スーツや制服に合わせてビジネスシューズやパンプスなどを履く場面も多くなります。カジュアルな服装でスニーカーやサンダルしか履いてこなかった方には戸惑うことも多いのではないでしょうか。今まで何気なく選んでいた靴について、選び方や履き方のポイントとお手入れ方法などを、3回にわたりご紹介します。

執筆: 一般社団法人 足と靴と健康協議会 事務局長 木村 克敏

 

足のサイズとは?

足のサイズとは、身体で言うところの身長とウエストサイズみたいなものです。身長にあたる部分が足長(そくちょう)といって踵から一番長い指先までの長さになります。ウエストにあたる部分は足囲(そくい)といって親指と小指の付け根で一番幅広い部分の周りの寸法です。この長さと太さで足のサイズが決まります。
定規やメジャーがあれば自分自身でも足のサイズは測れますが、できれば靴売り場などで一度正確に計測してもらうことをお勧めします。シューフィッターなどの専門家に頼むのもよいですし、3D計測器など機械計測も早く正確に測れますので試してみるのもよいと思います。大切なのは自分自身の正確な足のサイズを知っておくことです。

 

足サイズ

 

足のタイプあなたは何型?

足は長さや太さの違いだけではなく、甲高や幅広など十人十色です。特につま先の形は親指が一番長く小指にかけて短くなる「エジプト型」、二番目の指が一番長い「ギリシャ型」そして5本の指の長さの差があまりない「スクエア型」、この3タイプに分かれます。ちなみに日本人で一番多いのはエジプト型で約60%、次いでギリシャ型が約30%です。そして形だけでなく、脂肪のよくついた柔らかい足、筋肉質の固く締まった足など質的にも様々です。

足長や足囲のサイズだけでなく、足の形や質などのタイプを正しく知ることがピッタリ合う靴に出会えるコツです。

 足のタイプ

靴のサイズとは?

 靴のサイズとは、ズバリ足のサイズになります。日本の靴サイズは「足入れサイズ」と言って、足長と足囲の組み合わせで表示しています。皆さんがよく目にする「25EE」などの数字とアルファベットの組み合わせです。ちなみにこの場合は足長25cmで足囲がEEという大きさの足に合う靴です。規格については日本産業規格(JIS)で決められています。規格は男性用と女性用があり、足長や足囲の数値の範囲はこのJISに細かく規定されています。
このコラムでは詳しくお話しできませんが、外国の靴サイズは日本とは異なりますので注意が必要です。特に欧米の靴サイズは「靴型サイズ」と言って靴自体の大きさを表示したものが主流となっています。

 さまざまな靴

 

(参考)
一般社団法人 足と靴と健康協議会 足と靴と健康 靴のサイズについて
http://fha.gr.jp/ashi/size

 

 

第2回 靴選びのポイント~試着のコツと使用目的~

執筆: 一般社団法人 足と靴と健康協議会 事務局長 木村 克敏

 

試着のコツと注意点

初めてのお店で靴を買う場合は、足のサイズを計測してもらいシューフィッターなどのアドバイスを受けます。自分一人で購入する場合は、必ず前後のサイズも試着してみましょう。自分のサイズで選んでピッタリだと思っていても、一つ小さいサイズが意外にしっくりする場合もあります。自分のサイズを知っておくことは大切ですが、それにこだわりすぎると靴選びを失敗します。なぜなら同じサイズ表示であっても、統一した製造基準がないからです。サイズは目安と考えましょう。

試着では必ず両足を履きます。靴ベラを使い、足と靴のかかとを合わせ、紐などの留め具がある場合はしっかりと締めます。そして店内を普段のように歩きます。歩いてみて違和感がある場合は他のデザインやモデルを試してみましょう。違和感のある靴は足に馴染まないばかりでなく、足のトラブルにつながることも多々あります。

シューフィッター

 

用途に合った靴を選びましょう

毎日履く靴でも雨の日にはレインシューズやウォータープルーフなど防水仕様のもの、散歩や街歩きにはウォーキングシューズ、走る場合はジョギングシューズやランニングシューズを履きますね。登山靴で走る人はいないと思いますが、ウォーキングシューズで走っている人は時折見かけます。これは大変危険です。なぜなら、走るときは歩くときの何倍もの負荷が足にかかります。ウォーキングシューズは走ることを想定して設計されていません。結果、足を痛めるなどトラブルの原因になります。

TPOに合わせた靴選びを考えたとき、冠婚葬祭で避けた方がよい素材やデザインがあります。地域などにより異なることがあるかもしれませんが、例えば不祝儀ではエナメルや爬虫類素材は避ける、結婚式ではサンダルやミュールは好ましくないなどです。

走る人と歩く人

 

新しい靴を履くときの注意点

自分の足にピッタリの靴が見つかるとうれしくて一日中履きたくなりますね。お店で試し履きもして全く問題ない靴です。これが意外に落とし穴なのです。新しい靴は靴型から抜いたばかりでまだ足の形に馴染んでいません。靴型は靴を作るときの土台になるものですが、履く人の足に合わせた形にはなっていません。素材や製法にもよりますが、新品の靴には“馴らし”が必要です。最初は近所で少し履いてみて様子を見ます。問題なければ半日くらい履いてみます。この時点で靴擦れや気になることがあれば、気軽に購入したお店に相談しましょう。簡単な調整で解決することが多いです。無理に馴らそうと履き続けると、靴擦れなどで足を痛めることになります。

くつずれ

 

 

第3回 お気に入りの靴を長く楽しもう~日常のケアと修理

執筆: 一般社団法人 足と靴と健康協議会 事務局長 木村 克敏

 

日常の注意点

お気に入りの靴は、どうしても履く回数が多くなりがちです。足は、片足だけで1日コップ1杯の汗をかきます。そのまま靴を履き続けると、型崩れなどの原因になるだけでなく靴の中で雑菌が繫殖して嫌な臭いを出すこともあります。そのため、最低1日は靴を休ませてあげることが必要です。この時に消臭剤やシューキーパーなどを使うと、型崩れを防ぎ、消臭効果も期待できます。普段使いの靴は3足くらいをローテーションさせるとさらに長持ちします。

1日履いた靴はお手入れに使ったブラシなどでほこりや汚れを落としましょう。お手入れ方法はこの後にお話ししますが、お手入れに使ったブラシにはクリームがついているので、汚れを落とすだけでなく艶出しにもなります。次に使うときにピカピカで気持ちよく履けます。

コップ一杯 靴のにおい

 

 

お手入れ方法や保管時の注意点

できれば月に一度くらいはしっかりとお手入れをしたいものです。よくスポンジがついた液体状の靴磨きがありますが、手軽で簡単に艶が出る一方で、使い続けるうちにひび割れを起こしたりすることもありますので注意が必要です。

基本的なお手入れ方法は、まずブラシなどでほこりや大きな汚れを落とします。次に、靴用の専用クリーナーで古い靴クリームと汚れを落とします。クリーナーは布などにとり、見えないところで試してから全体に使います。これは素材や仕上げによっては色落ちする場合があるためです。クリーナーは軽い汚れ落としから強力なものまで様々ありますので、使用上の注意をよく読み、できれば担当者がいる売場で相談して購入することをお勧めします。クリーナーで汚れを落とした後は、素材にあったクリームで保湿と栄養を与えます。クリームはたくさん使えば良いというものではありません。靴の大きさにもよりますが、片足分でコーヒー豆くらいの量を目安にしてください。それを布などにとり、薄くまんべんなく塗り伸ばしてください。最後に布で余分なクリームを拭き取りながら磨いて仕上げます。

靴磨き

 

靴の買い替えタイミングと修理

この靴はどれくらい履けるのか?買い替えタイミングの判断は?などよく聞かれます。どれくらい履けるのかは履く人や履く頻度によって違いますので一概にお答えできません。買い替えのタイミングですが、修理代金が購入した額の半分以上かかるようなら新しい靴の購入をお勧めします。

靴屋さん

自分の正しい足のサイズを知り、適正な靴のサイズを選び、そして正しく履きましょう。 

お気に入りの靴を長く楽しむためにお手入れも忘れずにしましょう。

 

 

 

 

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お問い合わせ先

東京都消費生活総合センター活動推進課学習推進担当

電話番号:03-3235-1157