更新日:2025年4月24日
都では、製品等による事故の未然・拡大防止を図るため、日常生活における「ヒヤリ・ハット」を掘り起こすインターネットアンケート調査を実施し、その結果を都民に情報提供しています。
今回は、コロナ禍以降身近なレジャーとして定着したキャンプ・バーベキューについて、使用する製品等の危険性の調査を実施しました。
キャンプ・バーベキューの機会が増えるゴールデンウィークの前に、けがをしないよう注意点について確認をしましょう。
キャンプ・バーベキューで想定される場面を、【過ごす・くつろぐ】【調理・食べる】【焚き火】【その他※】の4つに分類して、都内及び近郊にお住いで、キャンプまたはバーベキューの経験のある20歳以上の方3,000人に調査しました。
※テントサウナ、ストーブ、釣り道具、花火、河原での水遊び など
【過ごす・くつろぐ】場面…けが及びヒヤリ・ハット経験 301人
何をしているとき:テントの設営中、椅子の使用中、ハンモック使用時
どうなった:転んだ・つまずいた、けがをした(しそうになった)、落下した
【調理・食べる】場面…けが及びヒヤリ・ハット経験 442人
何をしているとき:ナイフ・包丁で調理中、火起こし・火力調整中
どうなった:手指を切った、やけどした(しそうになった)、衣類が燃えた
【焚き火】場面…けが及びヒヤリ・ハット経験 262人
何をしているとき:火起こし・火力調整中、トング・火ばさみを使用中、薪割り中、着火剤使用時
どうなった:やけどした(しそうになった)、衣類が燃えた、けがをした(しそうになった)
【その他】場面…けが及びヒヤリ・ハット経験 197人
何をしているとき:川・河原にいるとき、登山中、花火中
どうなった:転んだ、おぼれた、火花が散った
けがをしたが医療機関は受診しなかった62.7%
特に相談や連絡はしなかった72.2%
比較的軽傷で済んでいることが多く、7割以上が表面化していない状況ですが、潜在的なヒヤリ・ハット事例があることがわかりました。
【過ごす・くつろぐ】場面
●テントをたてるとき、テントの棒に指がはさまれ、指から血がでるけがをした。(60代)
●食事をしている時にテーブルが傾いてけがをした。(40代)
●昼間にハンモックで寝ている時に揺らしていたら、落ちて手をつき骨折した。(30代)
【調理・食べる】場面
●鉈で薪割りをしている時に手元が狂って指を切りそうになった。(50代)
●炭を補充していたら子供がまねして、手袋を付けずに火の近くに素手で炭を入れて、やけどしそうになった。(4歳)
●火力を上げようと薪に空気を吹き込んだら、炎が大きくなり火の粉で服に穴が開いた。(40代)
【焚き火】場面
●焚き火を消火した直後の場所に足を踏み入れてしまい、足裏に大きなやけどを負った。(30代)
●焚き火の最中に急に風向きが変わり、火が自分に向ってきたので慌ててかわした。(50代)
●焚き火の点きが悪く着火剤をスプレーしたところ、ボッと顔の前で大きく火が燃え上って前髪が焦げた。顔はしばらくヒリヒリした。(40代)
【その他】場面
●夏場に川辺のBBQ場で泳いでいる時に、急流に飲まれて溺れそうになった。(30代)
場所の選定
平坦で安定した場所を選びましょう。
テント等を安定して設営でき、使用中の転倒予防につながります。
手袋・軍手の着用
設営時や調理時には、軍手や耐火手袋を着用しましょう。
子供の見守り
作業中でも、常に一人は子供の見守りを担当するなど、子供から目を離さないようにしましょう。
火気使用時の注意
周囲に燃えやすいものを置かず、風が強い日は火の使用を避けるか、風よけを設置しましょう。
燃えにくい素材の服を選び、「着火剤」の取り扱いには十分気をつけましょう。
消火用の水などを近くに用意し万が一に備えましょう。火を使い終わったら、完全に消火し、炭や薪が完全に冷めるまで放置しないようにしましょう。
水遊び時の注意
水辺で遊ぶ際には安全な場所を選び、適切なライフジャケットの着用を心がけましょう。
普段使用しない製品の使用時の注意
取扱説明書をよく確認し、使用上の注意を守りましょう。特にハンモックは、乗り降りを慎重に行い、転落に気をつけましょう
調査報告書「キャンプ・バーベキューに使用する製品等による危険」(PDF:3,349KB)
お問い合わせ先
東京都生活文化局消費生活部生活安全課商品安全担当
電話番号:03-5388-3055