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更新日:2019年6月18日

保冷剤での凍傷に注意!

 保冷剤は、食品の腐敗防止のほか、体を冷やすなど、様々な用途に利用されています。
 その一方で、保冷剤による凍傷に関する相談が寄せられています。シューマとエルメ

こんな事故が起きています!※東京都消費生活総合センターに寄せられた相談

  • ぎっくり腰になり、患部を冷却するために自宅にあった保冷剤を当てたところ凍傷になった。保冷剤をよく見ると-17℃まで下がるものだった。

保冷剤を調査しました。

市販の保冷剤(いずれもソフトタイプ500g)2種類を調査しました。
検体Aは保冷温度に関する記載がなく、検体Bは-15℃と記載がありました。調査は、気温約24℃の室内で実施しました。

試験方法及び結果

時間ごとの表面温度変化

  1. 検体Aと検体Bの表面温度を約30分ごとに計測したところ、60分後に検体Aは-5℃以上になったのに対し、検体Bは、180分後でも-10℃以下を保持していました。
  2. 皮を除いた鶏肉の塊約250gを人肌程度(約35℃)に温め、ビニールでくるんだ検体Bの上に載せ、接した面の状態を観察しました。
    その結果、30分で鶏肉に凍っている部分が確認されました。

0分経過
0分後

30分経過
30分後

60分経過
60分後

90分経過
90分後

事故を防ぐポイント

保冷剤を使用する時は、注意表示で用途を確認するなど、正しく使用しましょう。
なお、保冷剤で身体を冷やす場合は、以下の点に注意しましょう。

  • タオルを巻くなど、保冷剤が地肌に直接触れないようにしましょう。
  • 保冷剤を長時間、同じ場所に当てないようにしましょう。

《保冷剤で身体を冷やす場合には気をつけましょう!》東京くらしWEB(平成23年8月掲載引用)
どのようして凍傷になるのか?

凍傷になる原因は肌の温度が下がることにあります。
「 組織が冷気にさらされると、まず血管が収縮します。皮膚の温度が25℃にまで下がると、組織の活動に必要な酸素が不足するため、チアノーゼ(暗紫色)状態になります。皮膚の温度が15℃にまで下がると、逆にピンク色になります。このころより組織の傷害が始まり、皮膚の温度がマイナス4℃になると凍傷が起こります。これは組織の水分が氷結し、シャーベット状になった状態といえます。
自覚症状は、ピンか針で突つかれたような感覚から始まり、その後しびれを感じるようになり、さらに進むと白色で冷たく硬くなり、感覚がなくなります。この状態で傷害部を温めると、水疱(すいほう)やはれが起こり、傷害部は赤色、青色、黒色に変色し、焼けるような痛みを感じるようになります。」

参考文献
「ビッグ・ドクター 最新版 家庭医学大全科」法研・刊
執筆者:佐々木淳一

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お問い合わせ先

東京都生活文化局消費生活部生活安全課商品安全担当

電話番号:03-5388-3055