令和6(2024)年度 消費生活相談概要
令和7年7月30日 報道発表資料
都内の消費生活相談は約13万2千件
インターネット通販が全体の24.0%、うち「SNS」関連の割合が増加
美容医療の相談が大幅に増加、中でも医療脱毛の解約トラブルが激増
1 相談全体の概要
(1) 都及び都内区市町村に寄せられた消費生活相談件数は13万2,542件
(前年度比2.2%増加 令和5年度129,681件 → 令和6年度132,542件)
(2) 高齢者(60歳以上)の相談件数
は約4万7千件で、全相談の35.6%
(前年度比8.5%増加 令和5年度43,492件 → 令和6年度47,182件)
※70歳以上の相談は、令和5年度27,561件 →
令和6年度30,759件 前年度比11.6%増加
(3) 若者(29歳以下)の相談件数は約1万6千件で、全相談の12.6%
(前年度比2.2%増加 令和5年度16,398件 → 令和6年度16,762件)
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2 相談の特徴
(1)「インターネット通販」の相談件数は約3万1千件で、全相談の24.0%
- 「SNS」関連の相談の割合が1.9ポイント増加(令和5年度21.3% → 令和6年度23.2%)
- 「定期購入」に関する相談において、「健康食品」で対前年度比145.9%と大きく増加
(令和5年度1,674件 → 令和6年度2,443件)
- 「インターネットゲーム」に関する相談件数及び20歳未満の割合が高止まり
(令和2年度849件 (うち20歳未満53.2%) → 令和6年度806件 (うち20歳未満48.7%))
(2)「美容医療」の相談が大幅に増加、中でも「医療脱毛」の解約トラブルが激増
- 「美容医療」に関する相談が大幅に増加(令和5年度1,878件 → 令和6年度3,168件)
- 「医療脱毛」に関する相談が激増(令和5年度875件 → 令和6年度2,022件)
(3)「害虫駆除サービス」等の緊急時レスキュー関連の相談が増加傾向または高止まり
- 「害虫駆除サービス」に関する相談が大幅に増加(令和5年度508件 → 令和6年度798件)
- 「トイレのつまり解消等修理」に関する相談が高止まり(令和5年度836件 → 令和6年度714件)
- 「鍵の解錠サービス」に関する相談が激増(令和5年度316件 → 令和6年度694件)
(4)「不審なガス点検や給湯器の交換」、「不審な電気点検やブレーカー(分電盤)」に関する
相談が激増、「ソーラーシステム」に関する相談が大幅に増加
- 「不審なガス点検や給湯器の交換」に関する相談が激増(令和5年度581件 → 令和6年度1,784件)
- 「不審な電気点検やブレーカー(分電盤)」に関する相談が激増(令和5年度23件 → 令和6年度478件)
- 「ソーラーシステム」に関する相談が大幅に増加(令和5年度372件 → 令和6年度697件)
《主な相談事例》
【相談事例1】インターネット通販のトラブル
SNSで、閉店セールのため高級ブランドの商品を8割引きで販売するサイトの広告を
見て、服とバッグを購入した。クレジットカードで合計4万円を支払ったが、届いたの
は服だけで、しかも粗悪品だった。返品しようにもサイトには連絡先の記載がなく、配
送伝票からも差出人が海外であることしか分からなかった。返品・返金してもらえない
か。(相談者:50歳代)
<センターからのアドバイス>
SNSの広告で、高級ブランド品を大幅に値引きするサイトは偽通販サイトの可能性があります。
購入前に販売業者の名称、所在地、電話番号等が記載されているか確認し、確実に連絡が取れるかチェックすることが重要です。
偽通販サイトに注文したことに気付いたら、すぐにクレジットカード会社や金融機関に連絡しましょう。早急に対処することで、返金や被害の拡大を防止できる可能性があります。困った場合は、最寄りの消費生活センターに相談しましょう。
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【相談事例2】鍵の解錠サービスに関するトラブル
深夜に自宅の鍵を紛失したことに気付き、スマホで検索して「2,500円~」と料金
表示している業者に連絡した。電話口で、料金は鍵の種類を見ないと分からないと言
われた。作業員が来て鍵の種類を確認した後、特殊な鍵だと説明されたが、詳細はよ
く分からないまま依頼した。作業後に15万円請求され、仕方なく支払った。クーリン
グ・オフできるか。(相談者:20歳代)
<センターからのアドバイス>
インターネット広告の最低価格だけを見て、すぐに依頼しないようにしましょう。
作業前に必ず見積もりを取り、作業内容と料金の明細等を確認し、不審な点があれば納得できるまで説明を聞くことが重要です。
作業に来た業者から、広告の料金や事前に聞いた金額とかけ離れた高額な請求を受けた場合、訪問販売に該当し、クーリング・オフが可能な場合があります。請求を受けても、できる限りその場で支払わず、最寄りの消費生活センターに相談しましょう。
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【相談事例3】点検をきっかけとしたブレーカー(分電盤)交換トラブル
自宅に分電盤の無料点検の電話勧誘があり、契約中の電気会社だと思い来訪を了承
した。事業者が来て点検した後、「分電盤の寿命が過ぎていて危険なので、交換した
方がいい」と勧められた。問題なく使えていたが壊れたら困ると思い、10万円で交換
工事契約をした。工事日が近くなって契約書を改めて確認すると、契約中の電気会社
ではないことが分かった。不審なので解約したい。(相談者:80歳代)
<センターからのアドバイス>
電話や訪問で点検の勧誘を受けた際は、安易に点検させず、契約している会社もしくはその関連会社かをよく確認することが重要です。
契約してしまっても、クーリング・オフができる場合があります。不審や不安を感じた場合は、最寄りの消費生活センターに相談しましょう。
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東京都消費生活総合センター 03-3235-1155
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東京都消費生活総合センター相談課情報分析担当
電話:03-3235-1258