更新日:2020年11月21日
令和2年1月21日
「超簡単『スマホで錬金術』」などとうたい、日本の商品等を海外に転売して儲ける方法があるとして高額な契約を勧誘する事業者に対し、特定商取引に関する法律に基づき、通信販売業務3か月、電話勧誘販売業務6か月の業務の一部停止を命じるとともに、違反行為を是正するための措置を指示しました。あわせて代表取締役に対し、当該停止を命じた範囲の業務を新たに開始することの禁止を命じました。
事業者名 | 株式会社WAVE |
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法人番号 | 010001184179 ※記載の法人番号は「会社法人等番号」のことです。 |
代表者名 | 長尾 豊 |
登記上所在地 | 東京都新宿区高田馬場四丁目37番10-301号 |
実際の活動場所 | 東京都新宿区高田馬場三丁目28番2号 紺清ビル301号 |
設立 | 平成29年6月7日 |
資本金 | 300万円 |
業務内容 | 情報商材及びサポートの通信販売、AESと称するシステム及びサポートの電話勧誘販売 |
*同名又は類似名の事業者と間違えないようご注意ください。
(1)令和2年1月22日(命令の日の翌日)から令和2年4月21日までの間(3か月間)、特定商取引に関する法律第2条第2項に規定する通信販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
ア 商品の販売条件及び役務提供条件について広告すること。
イ 売買契約及び役務提供契約の申込みを受けること。
ウ 売買契約及び役務提供契約を締結すること。
(2)令和2年1月22日(命令の日の翌日)から令和2年7月21日までの間(6か月間)、特定商取引に関する法律第2条第3項に規定する電話勧誘販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
ア 役務提供契約の締結について勧誘すること。
イ 役務提供契約の申込みを受けること。
ウ 役務提供契約を締結すること。
不適正な取引行為 | 特定商取引法の条項 | |
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通信販売 | 当該事業者は、通信販売の広告を行うに際し、販売業者の住所について、スマホ錬金術の広告を行うサイト(以下「自社サイト」という。)内の「特定商取引法に基づく表記」と題するページ内において、実際の活動場所とは異なる「東京都新宿区高田馬場4-37-10-301」の住所のみを記載していた。 |
第11条第5号の規定に基づく特定商取引に関する法律施行規則(昭和51年通商産業省令第89号。以下「省令」という。)第8条第1号
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通信販売 |
当該事業者は、通信販売の広告を行うに際し、ビジネスセットを20万円若しくは4万円で販売したことがないにもかかわらず、自社サイトに「開発・設計の価値で言えば通常20万円相当のシステムツールもお渡ししてのALL IN ONE PACKAGE教材ツールサポート全てセットで通常価格40,000円」と表示した上で、「今ならご登録いただいた方に16,000円(税込)」と表示し、あたかも特別な価格に割引したものであるかのように商品の価格について、実際のものよりも著しく有利であると消費者に誤認されるような表示をして広告していた。
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第12条 誇大広告の禁止 |
電話勧誘販売 |
当該事業者は、電話勧誘販売を行うに際し、少額契約の際に自社サイトにおいて「教材ツールサポート全てセットで」と表示し、消費者に送ったメールやSNSのメッセージにおいて、少額契約の内容は「マニュアル・ノウハウ・システムツール・サポート」全てが揃ったビジネスセットである旨記載していた。加えてマニュアル(「スマ錬BOOK」)には「ビジネスを開始するにあたって、初回のお電話サポートにて簡単なご説明をさせていただきます。」と記載し、あたかも予約する電話サポートが少額契約の一環であるかのように表示し、高額契約に関する勧誘をするためのものであることを告げることなく、電話サポートの予約をさせていた。また、初回の電話の際、「株式会社WAVEの○○です。」と事業者の名称及びその勧誘を行う者の氏名を告げるのみで、その勧誘に先立って、消費者に対し、高額契約に係る役務の種類及び高額契約の締結について勧誘をするためのものであることを明らかにしていなかった。
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第16条 勧誘目的等不明示 |
電話勧誘販売 | 当該事業者は、電話勧誘販売を行うに際し、高額契約を締結した消費者に対して交付していた「特定商取引法に基づく交付書面」上に、実際の活動場所とは異なる「東京都新宿区高田馬場4-37-10-301」の住所のみを記載していた。 |
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電話勧誘販売 |
当該事業者は、電話勧誘販売を行うに際し、AESを活用した収入実績及び本件契約による消費者の収益の実績等に関する根拠がないにもかかわらず、「このAESを使えば、すぐに利益が上げられる上に支払いも後からリボ払いにすればよいから、何の問題も無い」、「60代や70代のパソコンができない方もサポートコースに加入して、皆さん稼いでいます。サポートコースに加入すれば、絶対に稼ぐことができます。」などと、容易かつ確実に稼げるものであるかのように役務の内容に関する事項について事実と異なることを告げていた。
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第21条第1項第1号 役務の内容に関する不実告知 |
電話勧誘販売 |
当該事業者は、電話勧誘販売を行うに際し、消費者がアメリカの大手通販サイトで出品するためには当該事業者が設定している条件があるにもかかわらず、契約の締結前はその条件を明らかにしないまま「スマホ錬金術は、AESというシステムを使って大手通販サイトを使用して海外向けに商品を販売することで稼ぐものだ」、「まずは米ドル受け取り専用口座番号取得のためのオンラインアカウントを開設し、その後アメリカの大手通販サイト出品用のアカウントの開設、全ての手続きが終了次第、アメリカの大手通販サイトで出品が始められる」などと、あたかもアメリカの大手通販サイトに出品するための手続き完了後、すぐに海外への転売が開始できるかのように告げるのみで、まずは国内で転売実績を作らなければ海外への転売サポートに進めないなど役務の内容に関する事項について故意に事実を告げなかった。
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第21条第2項 役務の内容に関する重要事項不告知 |
電話勧誘販売 |
当該事業者は、電話勧誘販売を行うに際し、高額契約を締結した消費者に対し、AESの使用期間やサポート期間の起算が始まっているにもかかわらず、「国内で販売できない限りは、次のステップに進むことはできない。」などと、勧誘時に説明していない作業条件を持ち出して、アメリカの大手通販サイトでの転売の作業に移行させるサポートサービスを履行せず、高額契約に基づく債務の全部又は一部の履行を不当に遅延させていた。
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第22条第1項第1号 債務の履行の不当な遅延 |
業務停止命令を受ける原因となった違反行為の発生原因について、調査分析の上、検証し、その検証結果について、業務停止命令の日から1か月以内に都知事宛て文書にて報告すること。
対象者 | 業務禁止命令の内容 | 命令の原因となった事実 |
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長尾 豊 | 通信販売においては令和2年1月22日(命令の日の翌日)から令和2年4月21日までの間(3か月間)、電話勧誘販売においては令和2年1月22日(命令の日の翌日)から令和2年7月21日までの間(6か月間)、当該事業者に対して上記業務停止を命じた範囲の業務を新たに開始すること(当該業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを含む。)を禁止する。 |
当該事業者の代表取締役であり、当該事業者の通信販売及び電話勧誘販売における業務全般を統括管理し、営業方針等を決定するとともに営業に係る指揮命令を行うなど、当該業務の停止を命ぜられる業務の遂行に主導的な役割を果たしていた。 |
(1) 業務停止命令及び業務禁止命令に違反した場合は、行為者に対しては、特定商取引に関する法律第70条の規定により、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれらを併科する手続きを、法人に対しては、同法第74 条の規定に基づき、3億円以下の罰金を科する手続きを行う。
(2) 指示に基づく検証結果について、令和2年2月21日までに都知事宛てに報告させる。
(3) 指示に従わない場合には、同法第71条の規定により、行為者に6月以下の懲役又は100万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては、同法第74条の規定に基づき、100万円以下の罰金を科する手続きを行う。
(相談件数3年度分)
平均年齢 | 約31歳(19~67歳) |
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平均契約額※ | 約41万円 (最大150万8000円) |
※少額契約の契約額は1万円程度、高額契約の契約額は8万円から150万円程度
平成29年度 | 0件 |
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平成30年度 | 6件 |
平成31年度 | 44件 |
合計 | 50件 |
東京都消費生活総合センター
03-3235-1155(相談専用電話)
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※PDFに記載の法人番号は「会社法人等番号」のことです。
お問い合わせ先
東京都生活文化スポーツ局消費生活部取引指導課取引指導担当
電話番号:03-5388-3073