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トップページ > 取引・表示指導 > 処分事業者等一覧 > 相談事例(株式会社i tec japan、ファーストこと木村直人、株式会社ライズ)

更新日:2020年3月26日

相談事例(株式会社i tec japan、ファーストこと木村直人、株式会社ライズ)

 相談事例(株式会社i tec japan)

【事例1】

 平成30年11月、大学生甲は、高校時代の友人A(営業員)から久しぶりに連絡を受け、都内の遊技場で会ったところ、「バイト以外にも稼ぐ方法がある。」、「バイトで稼いだお金を増やす方法がある。」などと聞かされた。12月に入るとまたAから「稼ぐ方法を詳しく教えるから。」と連絡があり、都内の飲食店で、生涯年収より生涯支出の方が多いという話やバイナリーオプション取引のことを説明されたあと、「このシステムを販売している、すごい人に会わせてあげる。」と誘われた。このときAから、事業者の名称や本件商品を購入しなければならないことについての説明は一切なかった。

 その後も何度も連絡があり、Aが「すごい人」と呼ぶB(営業員)に会うよう誘われた。甲は、これまで投資の経験も知識もなかったが、少し興味を持つようになり、Aの誘いを受入れることにした。

 平成31年3月、甲はAと二人で都内の喫茶店に行った。そこでAは、「システムには人工知能が入っているから、だんだん強くなる。」、「過去のパターンの分析もAIがするから、勝てるシステムなんだ。」、「だから高い、車1台分くらいの価値がある。」、「システムを使えば、70~80パーセントの確率で勝てる。」などと説明した。甲は、自分に知識がなくても、AIが判断してくれるから高い確率で勝津ことができ、安定的に利益を出せるのだろうと魅力を感じた一方で、車1台分とは、いったいいくらするんだろうと思った。また、AはBのことを投資で稼いでいるすごい人で、いろいろなセミナーで講演することもある忙しい人だと言ったので、甲は、これから投資のプロの人に会うのだと思った。

 その後、甲とAは、Bに会うために都内のホテルのカフェに行った。同店でBは、「これはバイナリーオプションという投資で稼ぐやり方」、「それがこのUSBに入っている。」、「金額は53万7,000円」などと説明した。Bと別れたときには通算して3時間以上たっており、甲は、ずいぶん長い時間、勧誘を受けたと感じた。

 甲は、Aから人工知能を使ったシステムで稼いでいるとは聞かされていたが、高額な本件商品を購入する必要があるということはこのとき初めて知った。また甲は、どういうシステムなのか興味があって話を聞きに来ただけだったし、当時のバイト月収は10万円くらいで貯金も10万円程度だったので、本件商品は高額でとても買うことはできないとAに伝えた。Aは、「足りない分は学生ローンで借りれば大丈夫」、「自分も学生ローンで借りた。」、「このシステムがあったからすぐ返せた。」などと言って、貸金業者からお金を借りて本件商品の購入資金を用意することを勧め、過去にお金を借りた経験もなかった甲の不安を見透かしたように、信頼できる先輩を紹介するから一緒に話を聞こうと誘ってきた。

 翌日、甲は、AとともにAが「信頼できる先輩」と呼ぶC(営業員)に会った。Cからは、お金を借りる理由を「留学と英会話スクールに通うため」と言うよう指示され、さらに、「アルバイトの収入は13~15万円程度と書いた方が通りやすい。」、「奨学金は借りていないことにして。」などと言った。甲は、これまでローン会社でお金を借りたこともなかったし、嘘の理由で借りるように指示されて、ますます不安に感じた。甲は、「システム使って稼げるなら、Aがお金貸してよ。」と言ったが、Aは渋って貸してくれなかった。甲は、仕方なく、学生ローン2社で、指示されたとおりに申込みをして、合計45万円を用意した。それでも足りない分については、学資の足しにと貯金していた定期預金を解約して、本件商品の購入資金を揃えた。

 その翌日、Aと一緒に都内の喫茶店で契約担当のD(営業員)と会った。Dは、「確認項目の中で『いいえ』に該当するものが一つでもあれば売買契約できない。」と言ったので、甲は、無理な借入れをすることがなかったかという項目など、「いいえ」と思うところはいくつもあったが、「いいえ」を選ぶわけにはいかないと思った。甲は、Dから早口で説明されて、確認書にチェックしたあと契約書にもサインをし、現金53万7,000円をDに手渡し、本件商品を受取った。

 その後、甲はインターネットで事業者のことを検索し、同じような勧誘方法で被害にあった人がたくさんいることを知り、契約を解除することにした。

【事例2】

 平成31年2月、大学生乙は友人E(営業員)とSNSのやり取りをしていた時、突然Eから「稼げる方法を教えてもらった。」、「投資を教えてもらった。」など投資で利益を出したことや、投資の方法を教えてくれる人の話を聞きたいかとメッセージが来た。乙はEがやっている投資に興味を持ったので話を聞きたいと答えた。Eからは事業者の名称も本件商品に関する話も一切なかった。

 同年3月夕方、乙はEと都内の喫茶店に行った。Eは話を聞く前に時間があるからと言って人生に必要な総資産の概算などについて説明をし、投資の必要性について話してきた。ほかにも雑談のような話はしたが、このときもEから事業者の名称や本件商品に関する話はなかった。1時間以上経ってEに連絡がきて、別のカフェに移動した。カフェに入る前にEと同じ投資をやっているというG(営業員)を紹介された。Gとはその場で軽く挨拶をした程度で別れた。

 カフェに入るとF(営業員)が乙とEを待っていた。Fは事業者名とバイナリーオプションの説明をしたうえで、「AIを利用したシステムに頼ることで、属人的な判断を排除し勝率を上げている。」、「勝率70から80パーセントを実現している。」、「このシステムが入ったUSBが53万7,000円だ。」などと本件商品の機能や価格について説明をした。勝率を説明する際に、年間の資金の増減の推移をグラフにしたという表を見せられ、Fは「このシステムを使った場合の資金の推移だ。」などと説明した。その表は上下はあるものの右肩上がりのグラフになっていて、最終的に資金は増えていた。乙は投資の話が高額な本件商品を購入して行うものだったとは思っていなかったので驚いたが、Fの説明から本件商品を使用すれば、AIが上昇か下降を判断して勝率を上昇させてくれると感じた。また、1時間以上Fから投資の話を聞いて洗脳されたような状態になり、本件商品を購入して早く始めた方が良いのではと考えた。ただ、乙は50万円以上のものを購入できるほどの貯金はなく、アルバイトで月8万円くらい収入はあったが、それは生活費等に使うもので、すぐ本件商品を購入する気にはならなかった。乙が高価なためすぐには手が出せないことを言うと、Fからは「高額と感じるかもしれないけど、さっきの推移見たでしょ。」、「もし乙君が購入したら、6万円はEに紹介料として振り込まれるから。」などと言われた。乙はその場では購入の即断ができなかったので答えは保留して、Eとカフェを出た。カフェを出ると午後9時ごろになっており、Fから説明を1、2時間受けたことや、Fに会うまでに1時間以上待たされたので、説明が終わったあと乙はとても疲れを感じた。

 Fの説明が終わり乙は帰ろうと思ったが、「Gがまだ近くにいるから話をしよう。」とEに連れられてファミリーレストランでGと会った。乙がFと話をしたと聞くと、Gは、「USBを売ってもらえるんでしょ。」、「早く始めたほうがいいよ。」などと、本件商品の購入を勧めてきた。Gは自身もEもほかの者も学生ローンで借りて購入していること、投資で稼ぐことができるから半年くらいで借金を返済できたことを話した。また、Gは学生ローンの借り方を教えてくれると言った。

 後日、乙はGの案内でローン会社に向かった。Gから借入れ理由は車を買う必要があるためとすること、年収は実際より多い百何十万円とすることを指示された。乙は、事実ではない理由や年収で申請することに不安を感じたが、Gから「それでもやらなきゃ。」、「すぐに返済できるから問題にならない。」などと言われ、抵抗があったが言われたとおり申請をして30万円を借入れた。

 同日、Eの案内で都内のファストフード店で契約担当者のH(営業員)に会った。Hから確認書面を提示され、「一つでも「いいえ」にチェックがあるとUSBを購入することはできない。」などと言われた。乙は、本当は「いいえ」だと思うところがあったが、Hは確認書面をとても早口で読み上げ、自分で考える前にチェックを入れされた。また、一つでも「いいえ」にチェックを入れるとUSBを購入できないと聞いていたので、事務的に「はい」へチェックを入れるしかなかった。そしてHは、契約書の内容も早口で読み上げ、乙に署名を求めてきたので、乙は署名をして代金53万7,000円を支払った。

 乙は本件商品を使用して投資を始めたが損失が続いた。Gに相談すると、営業員や本件商品購入者が集まるミーティングに参加するよう言われ、それでも損が続くと、しばらくして資金集めをしないかと誘われるようになった。資金集めは、知人を勧誘して契約させれば6万円を入手できるというもので、その方法は、乙がEやGから受けた勧誘と同じ方法だった。

【事例3】

 平成31年2月、大学生丙は、自身のSNSに高校時代の同級生だったI(営業員)から「近々会って話そう。」というメッセージが届いたのを見て、Iと久しぶりに会えると楽しみにしていた。数日後、丙のSNSに、Iから学校の件で相談したい旨のメッセージが入り、2週間後に会うことになった。

 約束の日、丙は都内の飲食店でIと夕食をとりながら、お互いの大学の話や悩み事を話していたところ、Iが「映画を見ながらパソコンを操作するだけで儲かる仕組みがあって、それをやっている。」、「その仲間との飲み会やイベントも楽しい。」、「月に30万円くらい稼いでいる。」、「絶対に損はしない。」と投資の話を始めた。丙は、学校以外に人脈を増やせるのは楽しそうだと感じていた。Iはさらに、同じ高校の仲間も参加しているから一緒にやろうと誘い、丙のアルバイトの状況や収入、貯金について聞いてきた。丙は不思議に思いながらも素直に回答し、その日は夕食後に解散した。

 1週間後、Iから電話があり、「私がやっている投資に関するすごい人がいる。なかなか会えない。芸能人が来るようなカフェで会わせたい。」と言われた。丙は投資の知識も経験もなかったが、Iの熱心さに負けて、2週間後に2日間予定を空けてその日に会うことを約束した。

 約束の日の午後2時に待ち合わせをして、近くの喫茶店に入ると、Iは丙に対して突然、生涯賃金や将来かかってしまう費用などへの不安について講座のような話を始めた。午後4時ころになって、すごい人に会えるからと、Iは近くにある高層ビルのカフェで、丙とJ(営業員)を引き合わせた。Jは、用意していた表を見せながら、「これはバイナリーオプションという投資で稼ぐやり方です。」、「矢印の動きを見るだけだから、経験がなくても大丈夫。」などと話し、「バイナリーオプションは難しい投資でリスクも高い。私たちが使っているシステムはAIを構築できる金融系の投資に詳しい人が作ったもの。AIが入ったUSBだから勝てる。」と説明した。

 その後、事業者名と自分の名前を名乗り、本件商品について「53万7,000円で販売している。丙が購入する場合、会社からIにお金を渡すことになっている。」と丙に告げた。丙は、Iがやっているという投資に本件商品が必要だということを初めて知り、53万7,000円は高いと感じた。また、Iが丙をJに紹介したのは、紹介料が目当てなのかとも思った。このとき丙は、親からもらった貯金があったので、購入してすぐにクーリング・オフすればいいと考え、話を聞くだけ聞いていた。

 Jと別れ、二人で食事をしていると、Iは「USBを買うお金はあるか。」、「バイトに登録しているか。」などと聞いてきた。丙が貯金があると伝えると、Iはお金の話をやめ、別れ際「投資を始めるからパソコンを買おう。」、「明日現金を用意しておいて。」と言った。丙は長時間の話に疲れていた。

 翌日の昼すぎ、丙は現金を用意してIと待ち合わせると、アウトレットのパソコンを購入するよう促された。購入後別の場所に移動すると、Iの投資仲間と合流して食事をとり、午後6時近くになって、契約担当者K(営業員)と会うため場所を移動した。午後6時半ころにKが現れ、契約書と確認書と呼ばれるものを示し、「確認書の項目を読み上げるので、『はい』のほうにチェックを入れてほしい。一つでも『いいえ』があると契約できないからね。」と言って早口で確認書を読み上げ始めた。

 丙は、「いいえ」だと思う項目もあると思いながら、その場の雰囲気に押され、すべて「はい」にチェックを入れた。契約書にサインをして現金53万7,000円を渡すと、Kから本件商品が渡され、契約が終了した。丙は、2日続けて昼過ぎから夜までの長時間勧誘されたことに、ひどく疲れを感じていた。

 翌日、同じく本件商品の契約をしたという友人と連絡を取っているうちに、やはり解約したいという意思が強くなり、解約するために消費生活センターに相談した。

相談事例(ファーストこと木村直人)

【事例1】

 平成31年春ころ、大学生甲は、高校時代の仲間A(営業員)から「今投資をやっていて、来月には利益が20万円くらいいくかもしれない。だからバイトもやめた。」、「投資をすれば半月で50万円はいく。」などと、かなり投資で儲けていることを聞かされた。その後、Aから何度も投資の話を聞きに行こうと誘われた。甲はこれまで投資をした経験も知識もなかったが、Aの熱心な誘いに話を聞くだけならと思ってAに指定された2日間を空けることにした。このときAは、投資を教えてくれる人のことを「とにかくすごい人で、その人と同じ投資のやり方をすれば良い。」などと言ったが、その人の氏名や本件商品の購入が必要なことは言わなかった。

 同年4月夕方、Aは都内の喫茶店において、「すごい人」と呼ぶB(営業員)と会う前に、甲に対し生涯収入の話を始め、株、日経225の例をあげてなぜ投資が必要かを話し、「あるシステムを使うと儲けることができる。」、「AIが搭載されているシステム、AIだから強い、学習機能があり、強くなる。」、「そのシステムは、車1台分の値打ちがある。」などと説明した。その後、別のカフェに移動してBと会った。Bは、甲に対し、「バイナリーオプションによる投資で稼いでいる。」、「勝率80パーセントで勝てる。このシステムはすごい。」などと、そのシステムを使った実績データを示しながら説明した。そして、本件商品の代金を53万9,000円と言った。甲は、このとき初めて、投資で稼ぐためには、本件商品が必要と知った。アルバイトはしていたものの、貯金は20万円ほどで、50万円を超すような大金は持っていなかったため、甲は不安を覚えた。

 Bと別れたあと、甲は、「購入するためのお金がない。」とAに言った。Aは、「俺がお世話になっている先輩を紹介する。」と言い、C(営業員)を呼び出した。Cは甲に対し、「お金は消費者金融で借りればいい。」と消費者金融から借入れすることを勧めた。甲は、学生の身で借金することは大変な負担であると思い、不安でいっぱいになった。するとAが、「俺でもぜんぜん大丈夫だったから。」と言い、さらに借入れを勧めてきた。甲が、自宅に向かった時間は午後11時過ぎで、通算6時間以上もの長時間の勧誘に疲れてしまい、正常な判断が出来ないような状態で帰宅した。

 翌日、Aは、甲はお金を借りた経験もないだろうから、どうやって借入れればいいか、Cに聞いておこうと言い出し、その場でCに電話をして、甲に取り次いだ。そのときCは、甲に対し、「学生では貸さないから、社会人と言った方がいい。」、「お金を借りる理由は、同窓会の箱代が60万円必要であると言えば、50万円貸してくれると思う。」、「バイト先の身分を社員と名乗って、さらに月収は36万円、年収は432万円と言えば、60万円の借入の申込みができる。」などと言い、貸金業者に対し、嘘の理由で借入れするようにアドバイスした。甲は、うそをついてまでお金を借りることに抵抗があったが、二人から煽られて、断ることもできずに、貸金業者に行き、Cから言われたとおりの話をして、50万円を借り入れた。

 同日、甲は、Aから「すぐにUSBを購入しよう。」と急かされて、都内のファストフード店で、契約担当者D(営業員)と3人で会った。Dは、確認書面に一つでも同意しなければ契約できないと言った。甲は、Dが早口でぼそぼそと読み上げた流れのなかで、すべて「はい」と言ってしまい、借りたお金に手持ちのお金を加え、現金53万9,000円をDに手渡し本件商品を受け取った。

 その後、甲はミーティングに参加するうちに、本件商品を活用して投資で儲けるのではなく、友人などを勧誘して本件商品を契約させ、その紹介料として6万円を受取ることで、収益を上げるビジネスだと分かり、騙されたことに気づいた。

【事例2】

 平成31年春ころ、大学生乙は大学の友人E(営業員)から、「儲け話があるんだけど。今度教えてやるよ。」などと誘われ、その後、都内の施設において、EからUSBを差し込んだパソコンで為替レートのチャートを見せられ、「これで、先月20万円儲かった。お前のことを信頼しているから組織のトップに会わせてあげる。」などと、投資による儲け話の勧誘を受けた。

 乙は、Eと仲が良く信頼していたし、これなら自分でもできると思ったので、投資経験がなかったものの誘いにのり、組織のトップの人と会うことを了承した。このとき、EからUSBの説明があったが、代表者の氏名については言われなかった。

 数日後、乙は、Eから「ファーストのFさんっていう人に投資の話をしてもらえるから楽しみにしてほしい。」などと、電話で言われた。

 F(営業員)と会う日の午後8時ころ、Eは喫茶店で乙に対し、生涯年収の話を始め、世界一稼いでいるビルゲイツの話、バイナリーオプション取引について、ルーズリーフに書きながら説明したあと、「USBには人工知能がついているから高くて、車1台分くらいの価値があるんだ。」などと言った。乙は、大して高いものではないUSBも人工知能が入っているから高価なのだと思った。

 Eの説明が終わって少し経った午後9時ころにFがあらわれた。Fはシステムについて、「誰もが一目で見て取引タイミングが分かるバイナリーオプション取引の売買プログラミングツールです。」と乙に説明し、ファーストで販売している商品は、そのシステムが入ったUSBで、値段が53万9,000円であることなどを、10枚くらいの企業秘密と称する表を示しながら、早口で説明した。

 1時間ほどしてFと別れると、乙は、本件商品は高額で買うことはできないとEに伝えた。Eは「近くに信頼できる人がいるから聞いてみない。」と言い、電話でG(営業員)を呼び出し、近くの駅周辺の路上で合流した。Gは、乙に対し、本件商品の購入資金は、「学生ローンや消費者金融から借りればいいんだよ。」、「俺たちはUSBを使って、稼いでもう返せたよ。」と勧めてきた。乙は貸金業者から50万円ものお金を借りることに抵抗と不安があったので、GとEに対し、「お金を借りるのはちょっと抵抗があるんだけど」と言ったが、Gは「留学の話をすれば借れるよ。」、「お金はすぐに返せるよ。」などとさらに借入れを進めた。Eも、「自分も返せたから大丈夫だよ。」と言ってきた。こうしたやりとりが午後11時ころまで続き、乙は、終電なので家に帰ると伝え、Gと別れた。乙とEが一緒に電車で帰る途中、Eから「FさんにUSBの取り置きメールを送ろう。」と言われ、Eから言われるままにFに電子メールを送信し、翌日Eと都内の駅で待ち合わせの約束をして別れた。

 翌日、アルバイトの収入が月数万円程度で十分な預金もないことを理由に、再三借入れを断る乙に対し、Eは「ここまできてそれはないだろう。」、「お前のために時間を作ったんだから。」などと言って、強引に学生ローンで合計60万円を借りるように求め、資格をとるためお金が必要だとする、借入れについて親の同意は得ていないとする、バイトで月に10万円以上稼いでいるようにする、奨学金の借入れはないようにする、などと貸金業者へ嘘の申告をするようにアドバイスをした。乙は、仕方なく貸金業者へ行き、Eから言われたとおり嘘の申告をして、二社から35万円借入れた。乙は、借入れたお金に手持ちのお金を加えて、本件商品の購入資金を用意した。

 数日後、乙は、Eと一緒に、都内のファストフード店で契約担当者のH(営業員)と会った。事前にEから、「確認項目はすべて「はい」にチェックをつけないとUSBを購入できない。」と聞かされていて、Hからも、「いいえ」に該当するものが一つでもあれば、売買契約はできないと説明されたので、乙は、「いいえ」をつけることができなかった。乙は、ファーストと売買契約を結び、Hに現金53万9,000円をDに手渡し、本件商品を受取った。

 契約後、乙はミーティングに参加していたが、回を重ねるごとに投資の話ではなく、勧誘の話が中心になっていった。乙は、不信感を抱くようになり、解約することにした。

【事例3】

 令和元年春ころ、大学生丙は、高校時代の知人I(営業員)から久しぶりに連絡があり、「ご飯に行こうよ。」と誘われた。後日、居酒屋でIと会い、互いの将来について語り合ううちに、Iは「世界で一番稼いでいるビル・ゲイツは時給換算で数十億円稼いでいるんだよ。それに対し俺らは、たとえ今、給料がいいって言われている会社に入っても、せいぜい年収1千万円くらいだろ、超頑張ったとしても、それくらいが相場だろう。」、「でも、将来のこと、老後のことを考えると5千万近くは必要になってくるぞ。」、「金が欲しいのであれば、投資とかやってみるといいかもよ。」と話して、丙が興味を示すと、Iは「今度、すごい稼いでいる人に会わせてやるよ。」と言った。このとき、貴殿の氏名や本件商品について勧誘する目的などは、Iから全く告げられなかった。

 後日、Iは、都内の喫茶店で午後8時30分ころ丙と会い、丙に対し、これから会う人は「めちゃくちゃ稼いでいて、ブランド品で全身を固めている。」、「昨年、億を稼いだ。」などと言い、その後にバイナリーオプション取引の説明し、「タイミングでボタンを押したら勝てる可能性が高まるツール」があって、そのツールがUSBであると知らされた。この段階でIはまだファーストや貴殿の名前は言わなかった。さらに、Iは、これから会うJ(営業員)は、そのツールを使って大成功した人だから、丙もこれを試してみるといい、などと言った。

 午後9時になると、Iは丙を伴いカフェに移動すると、そこにJが待っていた。Jは、「この商品「dmt及びLatte」というUSBです。」と言い、「これが、この商品を使った場合のバイナリーオプションの勝率です。」と言いながら、ラミネートの資料とグラフを見せながら、勝率について説明した。このときに、貴殿の氏名や本件商品の値段が約53万9,000円であることが、丙に告げられた。丙が「ちょっと考えます。」と言うと、Jは、「買いたくなったらなるべく早く連絡してね。数量が限定されるので、すぐ手に入らない可能性があるんだよね。」と言った。

 午後10時ころに、Jと別れると、Iは丙を別の飲食店へ案内したので、そこで丙は、「お金をすぐに用意するのは無理だ。だから、バイトでめちゃくちゃ頑張って、稼げたらまた連絡するよ。」と伝えたところ、Iは、「いや決断が大事だ。すぐにやった方がいい。」と言い、丙が渋っていると、Iは「もう一人の友達に会わせる。」と言って、K(営業員)が合流した。Kは、丙に対し、「俺は消費者金融で借りたよ。」と言い出したので、丙は、「今すぐにはできないから、やめとく。」と二人に対してはっきりと言い、Kとはそこで別れた。

 丙は、Iに午後11時を過ぎると終電がないと伝えていたが、Iから「もう一人、友達に合わせてやる。」と言われ、Iが友達と呼ぶL(営業員)が住んでいる家へ連れていかれた。

 そこで丙は、IとLの二人に「俺、終電がないんだけど。」と伝えたが、「すぐに終わるから。」などと言われて、結局そのままLの家に泊まらざるを得なかった。丙は、二人に対し「僕はお金を用意できないから、出来ません。」とはっきり、何度もやめるという意思を伝えたが、「すぐに始めないと商品がすぐになくなっちゃうよ。」、「借りてくりゃいいじゃん。」、「みんなそうしてる。」などと説得され、Iからは「明日、一緒に消費者金融行くぞ。俺が一緒について行ってやるから。」と言われた。丙は、一晩にわたり二人から勧誘が行われて身も心も疲れてしまい、正常な判断が出来ないような状態になっていた。

 その翌日、丙は、午前9時から借入れの準備を始めさせられ、Iに学生ローン会社へ連れて行かれた。丙は、前日にLから、ローン利用目的は、本件商品の購入のためではなく、「司法書士の資格取得の勉強代」と言うように、また年収も「ちょっと盛れ、100万円くらいにしとけ。そう言えば貸してくれるから。」と言われていた。丙は、Lに指示されたとおり、学生ローンへ行き、利用目的と収入について虚偽の情報を書類に書き、二か所で45万円を借入れた。

 同日夕方、丙は、Iと一緒に、都内の喫茶店で契約担当者のM(営業員)と会った。Mから、「一個でも「いいえ」があると売ることができないんだよね。」と言われたので、丙は、「はい」にチェックするしかないと思った。丙は、ファーストと売買契約を結び、Mに現金53万9,000円を手渡し、本件商品を受取った。

相談事例(株式会社ライズ)

【事例1】

 令和元年夏ころ、大学生甲は大学の友人であるA(営業員)から「投資で稼げるように偉い人と会って話を聞いてもらいたい。」、「2日間連続して予定を空けてほしい。」などと依頼された。Aから、「稼げる話を聞けることになったので、日程を空けておいて。」と連絡があり、甲は、Aが「偉い人」と呼ぶB(営業員)に会うことを承諾した。これまでのAとの会話からUSBとお金が必要なことは何となく感じられたが、事業者名や本件商品を販売する目的については、一切言われなかった。

 一日目、甲はAとともに、午後9時に都内のホテルのカフェへ行き、投資で儲けているすごい人Bと会った。Bは甲に対し、説明内容を録音するなどと言ったあと、「概要書面にチェックしてもらうのも大丈夫ですね。」と言った。甲は、概要書面が何か分らなかったが、その場の雰囲気から断ることができなかった。Bは甲に対し「僕らが使っているのは、バイナリーオプションという投資だ。」と説明を始め、「この商品はバイナリーオプションのAI(人工知能)のシステムが入っているUSBだ。」などと言い、さらに過去5年分くらいのパフォーマンス表を見せながら「こんなに勝っているんだ。勝つためにはこのUSBを使うんだ。USBは1台53万9,000円だ。」などと言った。甲はBの説明の意味がよく分らなかったが、右肩上がりのグラフを見せられて何となく良いものなのかなと思った。甲は投資の話を聞くために来たのに、突然本件商品の値段を告げられ、そんなに高いものは買えないと思いながら、話の流れの中で断ることができなかった。甲は投資の経験はなく、現実の投資のやり方も知らなかった。バイナリーオプションというのも初めて聞く話だった。当時の甲の預金は5万円くらいでアルバイト月収が5~6万円だったので、ローンにすればきついけれど何とか返せると安易に考えていた。またBは、本件商品について「信頼している人から信頼している人にしか販売できないけれど、Aは甲を紹介したので紹介料6万円がもらえる。」などと言った。さらにBは「ねずみ講は上の人だけが儲かるが、この取引はお互いがWIN・WINになるからねずみ講ではない。」、「特商法で認められた連鎖販売だから、ねずみ講と違い違反ではない。」などと儲かることを何度も強調した。

 Bは、概要書面の説明中に、本件商品は53万9,000円一括払いであると告げ、「始めるか始めないかは最終的に自分で決めてくれ。しかし、始めても損はしないから。Aも儲かっているから君だったら稼げるよ。」などと言って甲を安心させて契約させようとしていた。甲が概要書面にサインして話が終了したのは午後11時過ぎだった。帰宅途中の電車の中で、甲がお金はどうするのかと尋ねると、Aは「学生ローンとかで借りれるよ。明日借りて購入しに行こう。印鑑等を用意しておいて。」と言った。

 二日目、甲はAとともに午前11時に指定された駅へ行くと、Aの知り合いのC(営業員)がいて、Cから「60万借りて。借りるときは『専門学校に行くので学費が必要だ。』と説明して。」と指示された。甲はローン会社に行く途中で不安になり、AにSNSで再度借り方を教えてもらった。最初の2店舗で計40万円を借りられたが、3店舗目では翌日の振込みになると言われた。するとCから「偉い人が待っているんだから、今日中に用意するよう伝えて。」と強い指示がでたため、Aは甲に「今日に振込んでもらうように頼んで。」と強く言ってきた。甲は、ローン会社に再度頼み込んで、その日のうちに振込んでもらった。すべて借り終わったのは午後3時だった。

 甲は借りたお金を引き出し、午後6時ころ、Aと一緒に都内の喫茶店へ行くと、D(営業員)が合流してきた。Dは甲に契約の意思を確認すると、「確認書に1個でも『いいえ』にチェックがあると契約できません。」と言って、確認書の確認事項を読み始めた。甲は納得できない項目もあったが、お金を借りてきたという事情もあり、「はい」にチェックせざるを得なかった。話の流れの中で「チェックしないと無効になるよ。絶対やった方がいい、君なら稼げるようになる。」とDから何度も言われ、甲は契約書等にサインした。甲とAが店を出たのは午後8時ころだった。

 その後、甲は実際に本件商品を使ってみたが、儲けるどころか5万円ほど損失が出てしまった。甲は、騙されたという思いが強くなり、解約することにした。

【事例2】

 令和元年夏ころ、乙は小学校からの親友であるE(営業員)と食事をしたとき、「投資で20万円ほど儲かった。」と聞かされた。さらに、先輩で投資を始めて10カ月でタワーマンションに住んでいる人がいて、その人が投資の話をしてくれるので聞いてみないかと乙を誘ってきた。乙は、将来に対する不安もあったので話を聞くだけならいいと思い了承した。するとEは乙に予定が空いている2日間を聞いてきたので、乙は2日分の日程を示した。

 その一日目、乙はEと都内の喫茶店で午後6時に待ち合わせた。Eは、「先輩に会う前に話しておきたいことがある。」と言って、「自分は学習ツールの入ったUSBを使って、バイナリーオプションという投資をやっている。」と言い、そのUSBにはAI(人工知能)が内蔵されているので投資のタイミングを教えてくれる等と説明した。乙は投資の知識・経験は全くなかったが、親友であるEの説明を聞いてこの投資に大きな期待を持った。このとき、この投資が大きな損失の可能性があることの説明は全くなかったが、本件商品の価格が53万9,000円であることを知らされた。

 午後8時を過ぎたころホテルのカフェに移動し、F(営業員)からの説明を受けた。Fは乙に対し本件商品ができた経緯や、パフォーマンス表を見せて投資の説明などを行った。乙はFの説明内容はよく理解できなかったものの、パフォーマンス表の説明で勝率が50~80%になっていたのには正直「すごい」と思った。最後に概要書面の説明があり、乙はこのとき事業者の名称、代表者名、本件商品名を知った。このとき併せて購入金額が53万9,000円であることや、クーリング・オフがあること、乙を紹介したEに6万円の紹介料が入ることを知った。乙はこの日午後6時からEとFから連続して4時間にわたり説明を受けたため、洗脳状態になっており、「投資すれば儲かる。」と思ってしまった。

 午後10時ころカフェを出て、乙がEに「53万9,000円なんて持ってないよ。」と言うと、Eは学生ローンで借りられると言い、さらに別の店でG(営業員)と会うことを一方的に決めてしまった。Gは乙に会うと、「投資を始めて2、3カ月で30万円の利益を出した。借りたお金はすぐ返した。早く始めた方がいい。」などと言って本件商品の購入を勧めた。話を聞いて乙は感情が高ぶり、「友人Eが使っているツールで投資をやります。」と言ってしまった。このときGからもリスクがあるという話はなかった。結局、Gと別れた時には午前0時を過ぎていた。

 二日目、乙はE、Gと午前10時に都内の飲食店で待ち合わせた。乙の実際のアルバイト月収は7~8万円であるが、Gから学生ローンで借入するためには、月収が13~15万円で年収は130~150万円になること、奨学金やほかに借りているお金はないと答えるよう指示された。答え方を練習してから借りに行き、3店舗から合計55万円を借りた。乙は以前から他の件でローンを組んでおり、今回の借入で月々の返済がさらに増えることになるが、バイナリーオプションで必ず儲かると思い込まされていたので、この時点では返済に対する不安はなかった

 乙は現金を持ってEと都内の飲食店へ行き、契約担当者であるH(営業員)から説明を受け、確認書、契約書面等の読み合わせを行った。確認書の読み合わせの際、一つでも「いいえ」があると契約できないと事前にEとHから言われていたので、いくつかの項目で疑問を覚えたが、すべて「はい」にチェックせざるを得なかった。書類に署名・押印し、その場で現金を払って本件商品を入手した。

 その後、乙は何回かミーティングに参加し、本件商品を使ったシミュレーションをやってみた。乙はミーティング等に参加しているうちに、この事業者は本件商品の販売ビジネスが目的で、本件商品を使った投資で稼ぐことには力を入れていないと思った。乙は投資の知識を学んで利益に繋げられると信じてこの契約を締結したので、不信感が募り、契約を解除することにした。

【事例3】

 令和元年夏ころ、大学生丙は小学校以来の友人であるI(営業員)と遊びに行った先で、Iが少し前から投資をして最近やっと儲けが出たという話を聞いた。Iは丙に「空いている日に自分が投資を教えてもらっている人の話を聞かない?」と言ってきた。丙は投資の知識も経験もなかったが、学業が忙しくてなかなかアルバイトができないことなどから、投資によって収入源が増えるならと軽い気持ちで話を聞くくらいなら構わないなと思った。

 約束の日、丙はIと都内の喫茶店で待ち合わせた。Iは「このまま話を聞きに行ってもわからないと思うから、自分から少し投資の話をしておくね」。と言い、バイナリーオプションという投資をしていること、投資をする仲間がいることなどを語った。丙はIからバイナリーオプションが1,000円くらいから投資できると聞き、自分でもできるのではと思った。Iは、バイナリーオプションをやるために自分たちの仲間では専用のシステムを使用して取引をしており、値段は言わなかったが非常に高いものだと話した。丙とIが話していると、Iの投資仲間だというJ(営業員)が来た。Jはこれから会うK(営業員)は投資の世界で成功したすごい人だなどと言ったので、丙は期待した。

 少しして、丙とIはホテルのカフェでKと会った。Kは、事業者名と本件商品の名称を伝え、説明を始めた。丙は、先ほど初めてバイナリーオプションという言葉を聞いたばかりで、内容はよくわからなかったが、Kから紙に印刷したパフォーマンス表と呼ばれるシステムの投資の成績を見せられ、そのうちの1種は75%から80%の勝率だと聞き、グラフ上でも資産が増えている様子が示されているのを見て、これは儲かるかもと思った。するとKは「このUSBは53万9,000円です。」と言った。丙は、貯金も収入もないのでとても高額で手が出ないなと思ったが、Kは確認してほしいと言って概要書面を取り出し、記載事項を順番に説明した。Kはさらに「この商品は信頼できる人にしか売らないものであり、特商法の連鎖販売に当たる。」、「人を誘うことでお金を得ることができる。」、「連鎖販売はネズミ講と異なり合法だ。」と言った。また、商品を買うには53万9,000円を商品の引き渡しと同時に支払うこと、丙が友人などにこの商品を紹介して契約が成立すると、紹介料として事業者から丙に6万円が支払われることなどが伝えられた。Kは概要書面を一通り説明すると「この概要書面にサインして。」と言った。丙はこの日投資に詳しい人の話を聞くつもりで、何かの購入を勧められるとは思わなかったが、まだ契約ではないと聞き、いずれお金ができたときに買えばいいと思い、話を聞いたという意味でサインした。丙が「今はお金がないので買えない」と言うと、Kは「お金のことはJに聞いてみて。」と言った。

 丙とIはKと別れ、IがJに連絡を取って飲食店で合流した。Jにお金がないと言うと、「みんな買うときは学生ローンで借りている。」、「投資で稼いで返せるから大丈夫。」、「最悪の場合は、クーリング・オフもある。」などと言った。Iに促され、丙はK宛にUSBメモリーを買う旨のメールを送った。

 1週間後、丙はIと都内の飲食店で会った。丙は貯金がほとんどなくアルバイトもしていなかったが、Iから「飲食店でアルバイトをしていることにする。」、「年収は130万円から150万円あることにする。」、「奨学金は借りていないことにする。」、「他のローンはないことにする。」、「借入の目的は海外留学で、60万円不足していることにする。」と指示され、3社で合計60万円を借りることができた。

 3日後、丙はIと待ち合わせると契約にあたっての注意点を告げられた。二人で駅近くの喫茶店に移動し、Lと落ち合うと、Lは確認書を出して「1つでも『いいえ』があれば、商品を購入することはできません。」と言った上で、項目を読上げ、丙は順番にチェックを入れていった。丙は事前にIから注意されていたことや買いたい気持ちが強かったので、内容を吟味せずにチェックを入れていった。確認書へのチェックが終わると、Lは契約書を出し内容をざっと話して、丙に署名押印するよう言った。話がどんどん進んでしまったので、丙は契約の内容をよく考えることはできなかったが、最悪クーリング・オフをすればいい、と思った。契約書への署名が終わると、丙は現金と本件商品を交換した。

 1、2か月はミーティングに出席し取引してみたが、思うように稼ぐことができなかった。そのうちだんだんミーティングの内容がいかに人を勧誘するかという話が多くなってきた。丙も友人を勧誘してみたが、果たしてそれがよいことなのか疑問に思い、解約しようと思い立ち、消費生活センターに相談した。

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