ジェルネイルのトラブルに注意!~ライトを当てたときの指先の温度上昇に気を付けて~
消費者注意情報
令和2年3月17日
相談事例
ジェルネイルキットを使って自宅でセルフネイルをしようと、ジェルを爪に塗ってLEDライト庫内に手を入れた。途中で指先がとても熱くなり、手を入れていられなくなった。規定の時間ライトを当てないとジェルが固まらないため、使えず不満
ジェルネイルとは、ジェル状の合成樹脂を爪に塗り、LEDライトやUVライトを当て、固めて仕上げるネイルアート用品のことです。ライトを当てるまで表面が固まらないので、多様なデザインが簡単に楽しめます。
一方で、光による化学反応でジェルを固めるため、指にライトを当てた際に発生する熱が熱くて使えないなどの相談が寄せられています。どのくらい温度が上昇するのか、赤外線サーモグラフィを使ってテストしてみました。

【テスト結果】
実際にジェルネイルを爪に塗布したテストでは、温かく感じるものの、熱いと感じるほどではありませんでした。ただし、各指でテストを繰り返したところ、左手小指にジェルを塗ってライト庫に入れたとき、数秒後に突然熱くなり、耐えられずライト庫から指を出してしまう現象が生じました。
以下のような原因が考えられます。
1. LEDライト庫内の温度上昇
連続して使用するとライト庫内の温度は50℃前後まで上昇します。
2. 厚塗り(ジェルののせすぎ)
塗る量が多くなるほど固まるまでにかかる時間が長くなるため、熱の発生が持続し、ジェルの温度が高くなります。
3. ジェルが皮膚に付着
爪との境目の皮膚にジェルが付着したままライトを当てると、皮膚に触れたジェルに熱が発生して熱く感じます。
4. ストーンを付けたデザイン等 
ジェルネイルにストーンを付けて装飾するようなデザインでは、ストーンの
周りにジェルが付着し、集中的に熱が発生します。
5. 人の熱に対する耐性
爪が薄い、慣れていない、肌が敏感な方は熱を感じやすいと思われます。
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東京都消費生活総合センターからのアドバイス
- セルフネイルでは機器の取扱説明書をよく読み、その手順、内容に従って使用しましょう。
・ライト庫に指を入れて熱く感じたら、我慢せずにすぐ手を外に出しましょう。
・指定のライト(UV、LED)及びジェル以外を使用しないようにしましょう。
・厚みを出したいときは一度に厚く塗らず、何回かに分けて塗るようにしましょう。
・ジェルが皮膚に付くと熱さを強く感じるため、皮膚に付いたら拭き取りましょう。
- ジェルネイル施術で爪に異常を感じたら放置しないでください。
都内の消費生活センターにはジェルネイルに関する相談が年間十件以上寄せられており、その中にはネイルサロンでの施術により爪に痛みを感じた、爪が剥離したなど危害に関する相談もあります。爪に異常を感じたら放置せず、皮膚科を受診するなどしましょう。
- 消費生活センターにご相談ください。
商品やサービスでトラブルが生じたら、一人で悩まず、できるだけ早くお近くの消費生活センターにご 相談ください。
東京都消費生活総合センター
03-3235-1155(相談専用電話)
お近くの消費生活センター
局番なし188(消費者ホットライン)
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