6 使いすてカイロ
(適用範囲)
Q 平均温度が40℃を下回る商品については、条例の対象外か。
A 平均温度が40℃を超えない商品は、適用対象外である。したがって表示も任意となるが、条例の指定事項に準じて表示することが望ましい。
Q プラスチック製の特殊ケースに化合物と鉄が入っていて、物理的刺激を与えると化学反応をおこして暖かくなる商品。使いすてではなく半永久的に使え、暖かい時間は30分くらいだが、この商品は適用対象外か。
A 条例は、持続時間が1時間以上であるものを対象にしており、また使いすて商品ではないため、指定品目の「使いすてカイロ」には該当しない。ただし、できれば条例に準じた表示をしてほしい。
Q 販売するわけではない景品用のカイロについても、表示は必要か。
A 使いすてカイロについては、「景品、粗品等専ら無償贈呈用に供されるものにあっても表示すること」と規定しており、表示は必要である。
Q 学習雑誌の付録として、温度計の仕組みを実験するためのごく小さなカイロを企画中。表示は必要か。
A 人体に使う目的でないから、適用対象外である。ただし、安全に使用してもらうためには、「使用上の注意」は付したほうがよい。
(表示方法)
Q 景品として配布する小型カイロは、サイズが小さすぎて、文字の大きさとして規定にある最少のサイズの5.5ポイントでも全ての表示事項を記載することが難しい。これ以上、文字が小さくなると、逆に読めなくなるおそれがある。どのように表示すればよいか。
A 必要表示事項を記載した紙を包装内に入れた上で、外袋の表に「中に入っている使用上の注意を読むように」と記載してはどうか。
Q 長方形でない変形のカイロを不透明な袋に入れて販売する場合、大きさの表示はどうしたらよいか。
A 縦及び横の長さの最大値を表示すること。
Q 有効期限を一括表示の枠外に表示する場合、年月の後にロット番号を表示してよいか。
A 有効年月の数字とロット番号の数字がまぎらわしくなるので、有効期限の前に表示すること。
(例:ロット番号○○○○ 有効期限 2028年12月31日)
Q 「不良品の取替え」に関する記載をするにあたって、実施要領にある表示例と文言が異なっても問題ないか。
A 「不良品の取替え」の表示は文言まで指定してはいないので、商品ごとに適切に表現していただければよい。
Q 「不良品の取替え」に関する記載をするにあたって、外袋を同封して送ってほしい旨を追加表示してよいか。外袋を送ってほしい理由は、外袋のロット番号等で原因解明ができ、消費者にすみやかに回答できることと、品質管理の向上に役立つことにある。
A 消費者からの問合せ対応や品質管理に役立つので、「外袋を同封する旨」を表示してもよい。
Q 数個をまとめて、無色透明な袋に包装して、中のカイロの表と裏の表示が見えるようにする場合、入り数を「包装の側面」に表示しなければならないのか。
A 実施要領では、「複数のカイロをまとめた包装の場合は入り数のみを包装の側面に表示する」と決めている。側面に表示することが困難な場合は、やむをえないので、表面等に表示してもよい。
Q 数個をまとめて、無色透明な袋に包装して、中のカイロの表と裏の表示が見えるようにする場合、透明な袋の表面に、JIS許可番号、小売価格、バーコード等を表示してもよいか。
A 表示してもよい。ただし、表示事項が隠れたり、あるいは読みにくくならないようにすること。
Q カイロ3個を袋に入れて販売する。外側の包装には表示するが、カイロの個別包装には表示しなくてもよいか。
A 「最少販売可能単位ごとにその包装の見やすい場所に表示する」こととなっているので、3個入りパックが最少販売可能単位といえるものであるのなら、3個組の全体の包装に指定の表示事項を表示すればよいことになる。
ただし、複数のカイロをパック詰めにする場合でも、個々のカイロが分割して販売される可能性があるのなら、個々のカイロの表示は省略できない。
Q ミニサイズのカイロの場合、一括表示の枠内の表示事項を横に続けて表示してもよいか。
A 続けてもよい。ただし、見出しと本文の間を一字あけるなど読みやすいように表示すること。
(事業者名の表示)
Q 景品として配布するカイロにも、事業者の名称、所在地、電話番号を全部書かなければならないのか。「キャンペーン事務局」と表示して、電話番号だけを載せたい。
A 景品であっても、品質表示の内容に責任を持つ事業者の名称、所在地等の情報は、全て表示しなければならない。
Q 製造業者と販売元を表示する場合、両事業者名は、一括表示枠内に表示しなければいけないか。
A 両事業者とも枠内に表示することが望ましいが、一事業者名が枠内に表示してあれば、他は枠外に表示してもよい。
(その他)
Q 温度や持続時間の測定は、第三者機関に委託して行わないとならないのか。
A 実施要領に規定する方法で適正に実施されていれば、第三者機関であろうが、製造事業者当人であろうが、測定機関は問わない。
Q 実施要領に、「事業者は、表示した有効期限以上、測定結果の証拠書類等を保管し、いつでも公開できるようにしておくこと。」と書いてあるが、実験結果関係の書類は複数の会社が同じ商品を販売しているため、当社宛ではなく、他の事業者名が書かれている。それでもよいか。また、「いつでも公開できるように」、「有効期限以上保管」の意味は何か。
A 商品の表示に対する科学的な根拠として確認できるものであれば、書類の宛名や名称は問わない。「いつでも公開できるように」とは、問い合わせがある際に対応できなくてはならないという意味である。また、「有効期限以上保管」とは、商品に表示する有効期限内は、その表示内容の根拠書類を持っている必要があるという意味である。
Q 靴の中に入れて使うカイロの温度測定方法及び表示方法は決まっているのか。
A 靴用カイロの温度測定方法及び表示方法は次による。
[測定方法]
- ア:測定用の靴は、JIS規格で定められている皮製安全靴(JIS規格T8101)を使用。
- イ:靴下については綿100%の通称「軍足」といわれている靴下を一枚着用した状態で測定する。
- ウ:環境温度については5℃下において測定する。
- エ:カイロの測定方法については、販売形態の状態で測定する。(中敷とセット販売する場合はセットの状態で、カイロのみを販売する場合はカイロのみで測定する。)
[表示方法]
<表側の表示>
- ア:持続時間の表示に「(靴を脱いだ時は、持続時間は短縮します。)」を加える。
- イ:個数表示の「○個入」の次に「(何足入又は何回分)」という表示を任意で記載する。
- ウ:商品名のそばに「靴用」を表示する。
<裏側の表示>
- ア:原材料名の次に「用途・靴用」を加える。
- イ:使用上の注意で「就寝時に使用しますと表示の最高温度をこえる場合があります。」を削除し、替わりに「靴専用ですから靴以外の用途では、ご使用にならないでください。」を加える。
東京都生活文化スポーツ局消費生活部取引指導課表示指導担当
電話番号:03-5388-3066