「光回線をアナログ回線に戻しませんか」という勧誘に注意してください~実際には回線の変更契約ではなく、必要のない契約だった!~
消費者注意情報
令和4年3月23日
相談事例
光回線を契約しているが、同居していた息子が出ていったため、今は電話しか使っていない。先日、「アナログ回線にすると電話料金が安くなる」と事業者の訪問を受けた。光回線からアナログ回線に変更する手続きだと思い、言われるままに書類にサインをしたが、事業者からは回線の変更手続きは自分で行うよう言われ、手続きの手順が書かれた「契約の内容」という書類を渡された。よく見ると、生活費用削除に関する電話相談サービスや会員限定価格で海産物が購入できるサービスなどと意味の分からない内容が記載されており、必要のないサービスのために毎月5,000円が銀行口座から引き落とされることになってしまった。契約書は受け取っておらず、資料にはクーリング・オフできる旨の記載がない。解約したい。 (契約者 80歳代男性)
ココに注意!…東京都消費生活総合センターからのアドバイス
- セールストークをうのみにしてすぐに契約せず、事業者名、契約内容をしっかり確認しましょう
光回線を使用しなくなった高齢者が、自宅に電話や来訪で事業者からアナログ回線に戻す契約だと誤認するような勧誘を受けたが、実際は回線の切替えの手続きではなく、無関係のサポートサービスの契約だったという相談が増えています。勧誘時に大手通信会社の名前を出していても、実際は関係のない事業者が勧誘をしているケースがあります。勧誘を受けた際は、事業者名を聞き、どのようなサービスの契約なのかしっかり確認し、必要ないと思ったらきっぱり断りましょう。光回線をアナログ回線に戻す場合は、まずは自分自身で現在の契約先に問い合わせて確認するようにしましょう。
- 電話勧誘販売や訪問販売の場合は、クーリング・オフすることができます
電話勧誘販売や訪問販売の際、消費者が契約を申し込んだり、契約をした場合でも、法律で決められた書面を受け取った日から8日間以内であれば、消費者は事業者に対して、書面によりクーリング・オフができます。また、クーリング・オフ期間は、契約書面等を受け取った日から計算します。したがって、この事例のように、契約書を受け取っていない場合には、いつでもクーリング・オフすることができることになります。
なお、事業者にクーリング・オフ通知を発信した場合でも、支払方法に銀行引落しを選択した場合は、銀行引落しが止まったかどうかもきちんと確認しましょう。
- 知らぬ間に被害に遭っているかもしれません。高齢者被害を防ぐには周囲の気付きが大切です。
高齢者の中には、被害にあったという認識がない人や、被害を知られたくないと言う人がおり、被害が表に現れにくい傾向があります。家族や介護サービスに携わる方等身近な方が、見慣れない商品・契約書などを見つけたり、高齢者のいつもと違う様子に気付いたら、最寄りの消費生活センターに連絡しましょう。
契約してしまっても、解約できる場合があります。一人で悩まず、できるだけ早く消費生活センターにご相談ください。
東京都消費生活総合センター ☎03-3235-1155
お近くの消費生活センター 局番なし ☎188(消費者ホットライン)