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相談の窓口から

美容整形手術を解約したのに、
予約金を返金してもらえない

質問
 美容クリニックのネット広告を見て、顔のたるみを改善するお試し施術を受けに行きました。しかし、クリニックでは、来院当日なら安価で受けられるからと強く勧められ断り切れず、お試しではなく30万円の美容整形手術を申し込んでしまいました。予約金として10万円を支払いましたが、やはり顔にメスを入れる手術が怖くなり、申し込みの2日後に「解約したい」と申し出たところ、10日後の手術のキャンセルは了承するが、予約金は返金できないと言われました。返金をあきらめるしかないのでしょうか。
回答
 エイジングケアに関心を持つ人の増加や、メスを使わないプチ整形の流行もあって、手軽に美容整形手術を受けられるとうたう美容クリニックの広告をよく見かけます。
 美容医療サービスで、契約期間が1か月、かつ契約金額が5万円を超えるものは、特定商取引法(以下「特商法」という。)の「特定継続的役務提供」に該当し、クーリング・オフや中途解約ができる場合があります。
 しかし、すべての美容医療サービスが対象になるわけではなく、「皮膚のしわ又はたるみの症状の軽減」を内容とする施術の場合、「薬剤の使用又は糸の挿入による方法(例えばヒアルロン酸注射など)」が対象になります。
 相談事例の場合、契約期間が1か月に満たず、施術方法が上記に該当しないため、特商法が適用されません。
 原則として、解約した場合の返金については、契約書など申込み時の双方の合意に従うことになります。一般的には、解約時点で手術のため要する費用(設備品や人件費など)が生じていた時は、解約料を支払う必要があると考えられます。疑問があれば、まずは解約料の算定根拠の説明を求めてみましょう。
 美容医療は原則として自費診療であるため高額になりがちです。契約する前に自分がその施術を本当に希望しているのかどうかよく考え、費用総額、支払い方法、解約料について十分確認するようにしましょう。
 なお、強引な勧誘により契約をしてしまった場合など、お困りのときには、最寄りの消費生活センターに相談するとよいでしょう。
相談窓口のご案内
電話03-3235-1155