トップページ > 商品安全 > 危害・危険情報 > 平成25(2013)年度 > 酸を使ったフットケア商品で、足裏がただれて歩けない状態に!
更新日:2013年9月25日
酸を使って足裏の角質を取り、スベスベにすると謳った商品が、ドラッグストアなどで販売されています。角質取りの効果には個人差があるようですが、この度、都内の消費生活センターに、足の皮が剥けて歩行が難しい状態になってしまったとの相談が寄せられましたので、情報提供します。
事例1 ドラッグストアで買った足の角質を取る液剤。使用法に従って足を浸したのに、皮が剥けて痛くて歩けない。診察を受けたほうがいいか。
事例2 当クリニックに、角質除去剤に足を浸したという患者が来た。足の皮膚がベロベロになり、ただれた状態になっているので、情報提供する。
事例2について、診察した医師に詳しく情報を聞いたところ、患者は、痛みを感じながらもそのまま使用し続けた結果、痛みが徐々に増し、歩行が困難なほどになってしまったとのことです。
下の写真は初診時の足の状態です。ピーリング剤が触れていた足の甲には赤い腫れが見られます。足裏はさらにひどく、皮膚がめくれた部分がただれています。
足の甲の様子 足の裏の様子
☆ 肌の角質は死んだ皮膚ですが、乳液のような働きをもつセラミドなどのNMF(天然保湿因子)を含み、肌を乾燥や外部刺激から守る働きをしています。不要となった角質は皮膚のターンオーバー(古い細胞などの入れ替わり)とともに自然に剥がれていきます。
☆ 症例では、薬品で、角質だけでなく深部の組織までもが剥がれてしまっています。このように、表皮の内部が露出してしまうと、外部からの刺激を直接受けてしまいます。
☆ 乾燥により、かかとの皮膚が硬くなる、がさがさになるといった肌トラブルの場合には、風呂で十分皮膚を柔らかくしたのち軽石でこするなどしてから、保湿クリームを塗りましょう。無理に角質を剥がしてはいけません。
これらの商品は化粧品として薬事法上の届出がされています。化粧品は刺激などがないよう安全性に配慮して製造することになっていますが、使用者の体調や体質によっては、トラブルが起きてしまう場合もあります。
★酸で角質をとるフットケア商品は、使用上の注意を守って、少しでも痛みや違和感があれば、直ちに使用をやめ、医療機関を受診しましょう。
お問い合わせ先
東京都生活文化スポーツ局消費生活部生活安全課商品安全担当
電話番号:03-5388-3082