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相談の窓口から

亡くなった父が4年前に新聞の購読契約をしていた! やめられないの?

質問

実家で一人暮らしをしている80歳代の母の元に、昨日突然、新聞販売店から「来月から6カ月間、新聞を配達する。」と電話がありました。父が4年前に、新聞購読契約をしていたと言うのですが、父は3年前に亡くなっています。また、母は目が悪く、新聞の小さな字は読めません。今からでも契約をやめることはできるでしょうか。

回答

訪問販売による新聞購読契約については、特に高齢者世帯からの相談が数多く寄せられています。中でも目立つのは長期的、または数年先の契約の解約トラブルに関するものです。

新聞公正取引協議会の定めるガイドライン※1では、「購読者の死亡、購読が困難になる病気・入院・転居など、解約が合理的だと考えられるとき」は、販売店は解約申し出に応ずるべきという考え方を示しています。

事例では、契約した父親はすでに死亡しています。また、母親は目が悪く新聞は読めないと言っているのですから、本件のような場合は、契約者の死亡と共に、ガイドラインに基づき解約するのが合理的だと考えられます。

ガイドラインでは、この他にも、不安を感じさせたり嘘を言うなど不適切な勧誘を行ったときや、長期間の契約、認知症など判断力が不足している状態での契約、本人や配偶者以外の名前での契約、未成年者の契約で解約の申し出があった場合、規約※2の上限を超える景品類を渡されていた場合などは、直ちに解約申し出に応じるべきとしています。

訪問販売で新聞購読を契約した場合は、契約から8日以内であればクーリング・オフができます。また期間が過ぎてしまった場合でも、このガイドラインに基づいて解約交渉することが可能です。困った時は、消費生活センターにご相談ください。

※1「新聞購読契約に関するガイドライン」は平成25年11月21日に、日本新聞協会及び新聞公正取引協議会にて定められた。

※2「新聞業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約(略称:新聞公正競争規約)」によれば、勧誘で提供される景品については、契約金額の8%または6カ月分の購読料金の8%のいずれか低い金額、と定められている。

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