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更新日:2025年8月8日

相談事例(株式会社ONE&ONE)

<事例1>

 令和6年1月、消費者甲(以下「甲」という。)の自宅に電話があり甲の家族が出た。甲は同家族から、「相手方が『風呂のガス器具が10年の法定点検を過ぎているので、至急点検の必要がある。明日の午前中に担当のAを行かせる』と一方的に言って電話を切った」と聞き取った。甲は、自宅に設置してあるガス器具がX社製であることから、当然来訪してくる事業者はX社の社員であると思っていた。

 電話を受けた翌日、インターホンが鳴り男性が来訪したので、甲と甲の家族は玄関で出迎えた。男性は、業者名、名前を名乗らず、「給湯器の点検に来ました」と言った。Aという名札を付けており、名札には顔写真、名前、取扱資格は書いてあったが、会社名は記載されていなかった。Aは、玄関でいきなり、「屋外の給湯器を見せてください」と言うので、甲らは案内した。

 Aは「排出する一酸化炭素の検査をする」と言って、甲に、風呂のお湯を出すように求めた。甲が風呂のお湯を出して戻ると、Aは給湯器のふたを開け、測定器のようなもので測った。それからAは甲らに「ガス給湯器から排出される一酸化炭素が基準の3倍を超えている。すでに不完全燃焼を起こしているので、このまま使い続けるのはお勧めできない。早急に取替えたほうが良い。」と言い出した。甲は、点検だけのはずなのに何で買い替えの話になるのだと思った。

 その後、Aは持参した「経年劣化注意!ガス給湯器編」等と記載のあるチラシ(以下「本件チラシ」という。)を使って再度「一酸化炭素の数値が3倍。不完全燃焼している。」と説明を始めた。Aは、「一酸化炭素濃度が1✖✖ppmもあり、危険である」旨を述べ、チラシに「1✖✖ppm」と手書きした。

 甲がAに名刺を求めたところ、渡された名刺には「株式会社ONE&ONE」と記載されていたため、甲は、AがX社の社員ではないと分かった。そのため、甲がAに、「X社の社員ではないのですか」と確認すると、甲は、「X社と提携しています」と言った。

 Aは、「同じX社の給湯器の在庫を確認する」と言って電話をし、「やはり、対象の給湯器はあと●台しか残っていない」と言った。甲らは、一酸化炭素濃度が法定の3倍で中毒になる危険性や在庫がなくなることを言われたため、考える余裕を与えられなかった。そのため、甲の家族が、書類に署名、押印した。

 その日の午後、甲の家族が契約しているガス小売事業者の担当者に電話をし、知らない業者にガス給湯器の契約をさせられたことを伝えると、担当者はその日のうちに甲宅に来て、「一酸化炭素の数値が大きくなったとしても、そのために外に置いてあるのだから問題ない」と言った。

 

<事例2>

 令和6年2月に消費者乙(以下「乙」という。)の自宅に電話があり、乙が出ると、相手方の女性はBと名乗り、「ガス給湯器等の点検を行います。●月●日の●時から●時の間に私がそちらに伺います。必ず、いてください。」と言った。乙は「Y社(ガス小売事業者)が点検にくる」と思った。

 点検当日、Bが来訪し、乙の家族が玄関で対応した。電話で聞いていたので、乙の家族は、名前の確認はしなかった。Bは乙の家族に業者名、名前を名乗らず、「給湯器の点検に来ました。給湯器はどこですか」と言った。Bは、給湯器の場所を乙の家族から聞くと、「お風呂に湯が入っていれば、追い炊きのスイッチを押してください」と言った。

 乙の家族は、スイッチを入れたことを風呂場の窓越しから外にいるBに伝えた。この時、Bは給湯器のそばでスマートフォン位の大きさの器具を持って、何かを測定していた。 その後、Bは家に上がった。

それからBは名刺を出して簡単に自己紹介をした後、本件チラシを使って説明を始めた。Bは、「ガス給湯器が経年劣化により、不完全燃焼しています。基準値が50ppmのところ、1✖✖ppmでています。通常の3倍の一酸化炭素濃度で危険です。」と言った。

 乙は「通常の3倍も一酸化炭素が出ている。大変なことになる。近所にも迷惑をかけることになる。給湯器を買い替えるしかない。」と思った。この時は、乙はまだBがY社の関係者であると思い込んでおり、Bの名刺に「株式会社ONE&ONE」と記載されていても、下請けだろうと考えて気にもしなかった。チラシには「50ppm 1✖✖ppm 3倍」と記載があり、「今すぐCHECK」の欄に「お風呂が設定した温度にならない」にチェックがされて「42℃→38.8℃」と記載されているが、これは、説明時にBが手書きしたものである。しかし、乙らは、測定器で出された一酸化炭素濃度の数字は見ていないし、Bも、乙らも風呂場の温度測定はしなかった。

 乙が給湯器買い替えの話をすると、Bは、何処かに在庫の確認の電話をし、給湯器メーカーのチラシを見せ、「今ならこれがあります。これしかありません。●●万円です。」と言った。乙は、Bが勧める給湯器にすることにし、契約書に署名、押印した。

 Bが帰った後、乙らはBが本当にY社の社員又は委託業者なのか心配になった。BがY社のユニフォームを着用しておらず、名刺もY社ではなかったからなどである。このため、契約翌日に乙の家族が「Y社お客様センター」に電話し、Y社を名乗った業者が来て、一酸化炭素濃度が基準値の3倍を超える1✖✖ppmあり、危険だと言われたことを話した。担当者は「そのような業者は当社と関係ありません」と言って、Y社の修理点検受付先を紹介したので、乙の家族は同受付先に架電し、点検予約を入れた。

 翌日、Y社の点検が行われ、担当者は、給湯器のそばで機械を使って測定し、乙らに対して、「問題ありません。大丈夫です。」「50ppmとか、1✖✖ppmとかいうppmの表現は、Y社では使っていません。第一そんな数字は出ていません。」と説明した。

 

<事例3>

 令和6年3月、消費者丙(以下「丙」という。)の自宅に電話があり、丙の家族が出ると、「ガス給湯器の点検をしたい」と言われた。電話の相手は会社名や氏名を言わなかったが、丙の家族は契約しているY社(ガス小売事業者)が点検に来ると思い来訪を承諾した。丙は帰宅後、丙の家族からその旨を聞き、Y社と契約しているし、一度取替をしているので、Y社の社員が来るものだと信じ込んでいた。

 電話があった翌日、男性が丙宅を訪れ、会社名、氏名を告げずに「ガス給湯器の点検に来ました」とだけ言った。男性は、作業服を着て、胸にCと書かれた顔写真付きの名札を付けていた。

 Cは玄関であいさつするなり、「まず、外に設置してある給湯器を見せてください」と言って、持参してきたバッグから箱型の黒い測定器のようなものを取り出し、裏庭に行った。Cは戻ってくると、「風呂場にある給湯器のスイッチも見せてください」と言い、一人で見に行った。

 その後、Cは丙と丙の家族に対し、「一酸化炭素が通常は50ppm以下であるところ、2✖✖ppmも出ている」「不完全燃焼している」「湯の温度も40度設定のところ、38.2度しか出ていない」「古い給湯器は危険なので交換した方が良い」と言った。

 さらにCは本件チラシを使って、「不完全燃焼して危ないですよ」「ちょっとこれは危険ですよ」「直ぐにも取替えないと危険です」と言って説明を始めた。チラシに記載された「50ppm 2✖✖ppm」、「40℃→38.2℃」等の文字は、説明時に、Cが手書きしたものである。

 丙らは、一酸化炭素や風呂の温度について、Cが計測しているところを見ていないし、計測した数値をCから見せられてもいない。丙は、点検だけのはずなのに何で買い替えの話になるんだ、給湯器は買い替えて10年も経っていない、Cは本当にY社の社員なのかと思った。

 Cは、丙らにカタログのような冊子を見せ、「この商品であれば、在庫があるので値引きができる」「これ以外だと時間がかかる」などと言って買い替える給湯器を勝手に決めた。現在使用中のY社とは別会社の給湯器だった。丙は、ますます変に思った。

 Cは「もし、キャンセルするなら1週間以内に●●支店に電話下さい」と言って、丙に名刺を渡した。この時、CがY社の社員ではないことがわかったが、丙は、下請けの人くらいにしか思っていなかった。

丙は、一酸化炭素の件で危険なことや在庫がある給湯器以外だと納期に時間がかかることもあり、後からキャンセルもできると思い、書類に署名した。

 Cが帰った後、丙がY社に電話をすると、Y社の人は、「うちではない。下請けでもないですよ。係の担当者を直ぐに行かせますから。」と言った。

 Y社の担当者がその日のうちに丙宅を訪れ、持参した測定器で屋外にある給湯器の一酸化炭素を測定し、「異常はありません」「不完全燃焼など全くしていません」と言った。

 

<事例4>

 令和6年5月に消費者丁(以下「丁」という。)の自宅に電話があり、丁の家族が出ると、相手方は、「ガスの点検にそちらへ行きたい。一時間後位でどうですか。」と述べ、業者名や名前、点検の費用については何も言わなかった。丁も丁の家族も、急だなと思ったが、給湯器のメンテナンス契約をY社(ガス小売事業者)関連会社と結んでいるので、「ガス点検でY社が来る。ガス点検は受けないとまずいしな。」と思った。

 電話から1時間後位に男性Dが丁宅に来た。Dは業者名、名前を告げずに「ガス給湯器の点検に来ました」とだけ言った。丁の家族が玄関で迎えた。Dは「給湯器を見せてください」「ご主人は風呂場にある給湯器のスイッチを入れてください」と言って、勝手に屋外の給湯器設置場所に行った。丁がスイッチを入れるとDは「わかりました」と言ったので、丁は、風呂場から離れた。

 Dは玄関に戻ると、丁らに対し、「このまま使い続けると危険です」「上司に、壊れているような器具を見過ごすと自分が怒られる」「これを使い続けると事故になる」と言った。

丁らは、お湯が出るまでに時間がかかるようになっていたこと、Dからこのままだと危険、事故になると言われたこともあり、給湯器を交換することにした。

 この段階で丁は初めてDから名刺を渡された。この名刺の表には、「東洋ガス設備 株式会社ONE&ONE」等と記載されており、丁は、この時は未だY社の下請け業者で大きな会社なのかなと思っていた。丁が給湯器を交換すると告げると、Dはカタログ1枚を取り出し、「これだと安くなります。あと何台かで在庫は終わりですよ。」と言って、給湯器を指定した。丁らは、Dから「危険である。安くなる商品は在庫がもうすぐなくなる。」と言われたこともあり、ゆっくり考える余裕もなくその給湯器にすることにした。丁は、Y社の下請けか関連会社だと思っていたため、契約することにし、契約書に記入、署名、押印した。

 契約後、丁らは、この会社は大丈夫なのかと気になり、契約から数日後に、丁はY社に電話をして、株式会社ONE&ONEに点検を委託しているのか確認したところ、Y社の社員は「そのような会社とはガス点検について委託していない」と言った。

 

<事例5>

 令和6年春頃、消費者戊(以下「戊」という。)の自宅に電話があり、戊が電話に出ると、電話の相手方は女性で、「●●地区のガス給湯器点検をするので、必ず自宅にいてください。●月●日●時に担当のEを行かせます。」等と述べた。戊は、とっさに「Y社(ガス小売事業者)が●●地区の点検に来るんだ」と認識した。

 指定された日時に、男性Eが戊宅を訪問した。Eが業者名、名前を告げたかは、戊ははっきり覚えていないが、Eは、「ガス給湯器の点検に来ました」と言った。戊はY社だと思っていたので、名前や会社名も確認せず、玄関でEを出迎えた。また、Eは戊に、身分証明書や名刺も見せなかった。Eは戊に点検の費用のことや不具合があった場合に修理や交換を勧めるようなことがあるということは一切言わなかった。

 Eが、「まず、屋外にある給湯器から見ましょう。どこに設置してありますか。」と聞くので、戊が設置場所を教えると、Eは戊に「お湯を出してください」と言って、給湯器を確認しに行った。戊が、風呂場のお湯を出すと、Eは「ガス給湯器は大丈夫です。安全ですよ。」と言って玄関に戻ってきた。戊は、「ガス給湯器は●年前に交換したばかりだから」と応えた。

 そして、Eは、「屋内も確認しますから」と言い、台所のガスコンロのところへ行き、火を付けたり消したりを何度もして点検した。ただし、機械でガス濃度を測定するようなことはしなかった。Eが、「このガスコンロは10年以上経っていますね」と言ったので、戊は、10年以上経っているかもしれないが、便利で気に入っていること、まだ使えることを話した。

 Eが「微かに不完全燃焼をしていますよ」と言うので、戊は、「ガスコンロがおかしいのなら、ガス検知器の警告音が鳴りだすとか何か変な兆しがあるのでは」と言った。すると、Eは戊に「これとは関係ないですよ」「微かな不完全燃焼だけど、窒息死するわけではない。でも、危険ですよ。」等と言った。戊は、怖いなと思い、専門家が言うのだから間違いないんだろうなとEの言葉を信じてしまい、不完全燃焼しているなら早く買い替えた方が良いと思った。

 戊は、今日契約しますとEに話し、契約書に署名、押印した。戊がEから渡された契約書を見ると「住宅リフォーム工事」と記載されていたため、変だなと思いEにY社の社員ではないのかと聞くと、Eは「当社はY社の提携会社です。委託されています。」と言った。

 契約した日の夜に、家族からY社に確認することを勧められたので、戊は、翌日の朝、Y社に「東洋ガス設備が点検に来ましたが委託していますか」と電話をした。するとY社の社員から、Y社では直接やっていないので、Y社関連会社に問い合わせるようにと言われ、戊が同社に問い合わせたところ、「そのような会社とはガス点検について当社は委託していない。全く関係ない。」と言われた。戊は、株式会社ONE&ONEが全くY社と関係がないことが分かり、またガスコンロも問題ないようであったことから、騙されたことに気づいた。

 

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