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更新日:2023年1月13日

≪参考資料≫ 相談事例(株式会社システック)

【事例1】

 令和3年9月、甲宅の固定電話に「給湯器の点検に行く。」との電話があった。甲は、給湯器の点検と言われたので、マンションが行う点検の一環なのだと思い、来訪を承諾した。
 翌日、作業員2人が甲の部屋にやってきた。作業員Aから名刺を渡されたが、もう1人の作業員Bからは渡されなかった。2人は、訪問の目的などの説明はせず、「まず給湯器を見せてください。」と言った。甲は、ベランダの給湯器を案内した。給湯器を見た後に、2人は何も言わずにすぐに洗面所に移動し、洗面台の下を見ていた。物を動かしている様子は見えず、どのように確認しているか分からなかったが、Aは「水漏れがしているので、交換工事が必要だ。」と言った。Aは何か書類を書き始め、甲に○○万円と書かれた契約書を渡した。工事の内容や代金の内訳など詳しい説明はなかった。甲は高額だと思いつつも、専門的なことはよく分からなかったので、言われるがまま契約書にサインをした。
 契約から3日後、甲が普段から付き合いのあるガス会社の担当者に点検してもらったところ、「点検したが工事の必要はない。水道メーターが止まっているので、水漏れしているというのは嘘だ。」と言われた。管理会社にも確認をしたところ、「このマンションでは、そのような点検や工事は頼んでいない。」と言われた。甲は、工事契約の解除を申し入れた。

【事例2】

 令和4年1月、乙宅の固定電話に「風呂の点検をする。」との電話があった。相手は当該事業者の名前を名乗った。乙は、この事業者からの電話に心当たりはなかったが、以前給水管から水が漏れて階下の住人に迷惑をかけたことがあったので、ちょうどいいので見てもらおうと思った。点検代金等は示されなかったので、点検にお金はかからないと思った。
 その2週間後の約束の日時に、自宅に作業員CとDがやってきた。当該事業者名を名乗り、「時期なので点検に来ました。」と言った。2人は玄関から入ると、給湯設備の操作パネルを操作し、「もう既にお湯が漏れ始めている。」と言った。乙は「何で操作しただけで水漏れが分かるのだろう。」と内心疑問に思った。Dは、Cの指示で風呂場に入っていき、戻ってくると「バスタブががたがたしている。このままでは階下にまで迷惑がかかる。」と言った。乙はCとリビングにいたので、その様子を見ていなかった。しかし、以前に水漏れがあったこともあり、「また水が漏れているのか。そろそろ風呂を工事する時期が来ているのかもしれない。これはすぐに工事をしなければならない。」と思い、特に疑うこともなく、工事をしてもらうことにした。契約金額は○○○万円だった。Cはカタログを見せながら契約書の説明をし、乙は契約書に氏名・住所等を記入した。乙はCにカタログを渡すように言ったが、Cは「渡すことができない。」と答え、乙は不審に思った。来訪から1時間半ほどして、2人は帰っていった。
 契約の翌日、乙はこの契約について心配になり、以前給湯器を設置した知り合いの電器店に行って相談したところ、「操作パネルを触っただけでは水漏れなんて分からない。」と言われた。乙はクーリング・オフのはがきを送付した。

【事例3】

 丙は当該事業者と、令和4年4月、洗面化粧台とキッチンの水栓交換工事について契約を締結し、工事が行われた。工事終了から1週間ほどたった頃、作業員Eから丙宅に電話があった。Eは翌週に工事箇所の点検に行きたいと言った。丙は、点検は工事終了日から1か月後と聞いていたので、少し早いとも思ったが、特に口には出さず了承した。
 翌週、丙宅に作業員2人が来訪した。2人は特に名乗りもせず、何の目的で来たのかも言わなかったが、丙は一方の人物をEと認識し、約束していた点検日当日だったので、そのまま部屋の中に招き入れた。しかし、工事した箇所である洗面化粧台の方には行かず、2人でキッチン回りだけを見ていたので、丙は、工事箇所の点検なのに何故見ないのだろうと疑問に思った。Fは、座り込んでキッチン下の扉を開けて中を確認し始め、Eはその横で立ってその様子を見ていた。Fは、キッチン下の排水管が通る箇所の板をドライバーではずし、その中を指差しながら、「この排水管が通る所が湿気ている。水漏れする手前だが、もし水漏れしたら下の人にも弁償しないといけないから大変なことになる。交換して直した方が良い。このまま放っておいても良くなることはないんだから。」等と言った。丙は見ても分からなかったが、Fに指摘されたことを特に疑うことはなかった。Fは、「キッチンをまるごと取り替える必要がある。」と言った。丙は排水管の所だけ交換すれば良いと思っていたので驚き、キッチンまるごと取り替えるとなると、工事料金も高額になってしまうと心配した。そもそも工事箇所の点検という名目で来てもらったので、別の工事契約をするつもりはなかった。丙は工事自体を断るつもりで、「お金なんてないよ。」と伝えたところ、Fは、「年寄りはお金をいっぱい貯めこんでいるから、お金が無い無いと言っていてもあるんでしょう。」と言い、その言葉に続いてEは、「キッチンが綺麗になっていたら気持ちが良いですよ。」と丙を説得し、丙は契約することにした。
 Fはカタログを丙に見せながら、「色はこのような感じ。出来合いじゃなく注文なので、このような物を取り付けるから。」等と言ってきた。Fは、契約書を取り出し、丙の氏名等を書く欄以外の箇所を書いた。その後、丙はFから、氏名等を「住宅リフォーム工事請負契約書」とタイトルが書かれた面の一番上の欄に書くように言われた。更に、合計金額が○○○万円くらいになるとFから言われたが、キッチンをまるごと取り替えて排水管の工事もするとなると、これくらいの金額になるのかと納得し、契約書に氏名等を書いた。丙が、予めマンションの管理人を通して管理組合に工事をする旨を伝えておく必要があることを説明したところ、2人はやっておくと言い残して帰った。
 工事予定日の2日前、管理人とたまたま話す機会があったので、工事の連絡が入っているか確認したところ、「そのような工事の話は聞いていないし、そもそもこのマンション全体の前回の工事日からみても、まだ老朽化したり不具合が起こったりするものではない。その業者は怪しい。消費者センターに相談した方が良いのではないか。」等と言われた。丙は、消費者センターに相談し、契約書を相談員に見てもらったところ、契約内容がシステムキッチンの交換工事だけで、排水管の交換工事は含まれていないことが分かり、驚いた。丙は解約意思を事業者に伝えた。

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東京都生活文化スポーツ局消費生活部取引指導課取引指導担当

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