2022年度版消費生活をめぐる現状

消費生活相談の状況

消費生活総合センター及び都内の区市町村の消費生活相談窓口に 令和2年度に寄せられた消費生活相談件数は、136,635件となっており、依然として高い水準で推移しています。

令和2年度は「インターネット通販」に関する相談が4万件を超え、過去最高となりました。なかでも、何らかの形で「SNS」が関連する相談が増加傾向にあります。

グラフ:東京都と都内区市町村の相談件数の推移

高齢者の相談

令和2年度の60歳以上の高齢者の相談件数は、約4万2千件で、相談全体の約3割を占めています。また、他の年代と比べて、平均契約金額が高額となっています。

グラフ:東京都内の高齢者の相談件数

若者の相談

令和2年度の29歳以下の若者の相談件数は、約1万7千件となり、増加傾向にあります。また、20歳を境に相談件数が一気に増加しており、成人になりたての若者が、悪質商法のターゲットにされています。

グラフ:東京都内の若者の相談件数

悪質事業者への指導・処分の状況

は、不適正な取引行為による消費者被害の未然防止・拡大防止のため、特定商取引法や東京都消費生活条例等に基づき調査を行い、事業者等に対して、業務の改善の指導や業務停止・禁止命令など、厳格な指導・処分を行っています。

最近の行政処分事例

  • 定期購入契約であるのに、「サンプル」「お試し」と表示するなど消費者を誤認させるような広告を行っていた通信販売事業者に3か月の業務停止命令及び指示、代表取締役に対し業務禁止命令(令和3年7月)
  • 「シロアリの無料点検に伺います」などと無料点検を口実に訪問し、リフォーム工事を勧誘する事業者に6か月の業務停止命令及び指示、代表取締役に対し業務禁止命令(令和3年10月)

危害に関する相談の状況

令和2年度の「危害」に関する相談は1,916件で、前年度と比べて10.1%減少しました。「皮膚障害」「その他の傷病及び諸症状」「消化器障害」などが多くなっています。

グラフ:東京都内の危害に関する相談件数(「危害」とは、商品・役務・設備に関連して、身体にけが、病気等の疾病(危害)を受けたという相談)

商品等の安全対策の取組状況

は、商品・サービスの利用に伴う危害・危険を防止するため、危害・危険に関わる情報を的確に収集し、事故原因等を調査分析した上で、都民への情報提供等を行っています。商品等の安全性に関わる調査、商品テストについては、以下のとおり公表しました。

最近の調査、商品テスト

  • 乳幼児の身の回りにある椅子の安全性に関する調査(令和2年4月)
  • ガストーチの安全な使用に関する調査(令和3年3月)