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東京都消費生活総合センターでは、消費者被害防止事業として出前講座・出前寄席を実施しています。
出前講座では、若者を狙った悪質商法の被害を防ぐために、学校に講師(東京都消費者啓発員)を派遣して啓発しています。講師は現役の相談員が多く、相談事例を基にした解説を行っています。
また、出前寄席は、大学の落語研究会や社会人の消費者啓発ボランティアグループと連携して、落語・漫才・コントで、悪質商法の手口や対処方法などを分かりやすくお伝えしています。
5月に、都立荻窪高等学校からの依頼により、「セーフティ教室」で出前寄席を実施、また、7月には、都立松原高等学校定時制の「広く社会を知る講話」で出前講座と出前寄席を実施し、当センターの若者啓発グッズ等を、全生徒に配りました。
当日の内容について、紹介します。
全学年が一堂に介して開催。400名の生徒が参加し、若者に多い消費者トラブルと対処法をテーマとした漫才2演目、落語1演目を実施しました。
内容:アポイントメントセールス、デート商法と、クレジットカードのスキミング、フィッシング等の手口と対処法を紹介しました。
内容:大学1年生のAさん。SNSで知り合った人に誘われ、会員制サークルに入会。1人紹介すると紹介料1万円貰えると言われたが、誰も紹介できず、退会を申し出ると30万円要求され…。若者を狙ったマルチ商法の手口や対処法を紹介しました。
生徒からは、「マルチ商法やクレジットカードの注意点を楽しく学べた」などの前向きな意見が多くありました。つかみの部分では、生徒の笑い声や笑顔が見られました。また、先生からは、生徒に分かりやすく、大きな声で身振り手振りを混じえて表現してくださり、聞くだけでなく見ていても楽しかったとの感想をいただきました。
松原高等学校は、数年前にも、同内容で実施しており、今回で2回目の開催となりました。定時制全学年30名の生徒に、若者に多い消費者トラブルの事例とその防止策について、出前寄席と出前講座で分かりやすく伝えました。
内容:若者に流行しているSNS、アプリ、ゲームサイト等を取り上げ、様々なトラブルの手口を紹介し、怪しいサイトの見分け方やアプリを利用する際の注意点を説明しました。
マッチングアプリでは写真と実物が異なること、SNSでは個人情報の流出事例があること、ゲームサイトでは儲け話に注意することなどを伝えました。
最近の若者の被害は、ネットやSNSを入口として発生することがほとんどで、今回もネット被害を中心にお話ししました。
講師からお伝えしたことは以下の4点です。
消費生活センターについては、「初めて知った」という生徒もいたため、相談は無料、「188(いやや)」からでも電話で相談できることなどを説明しました。
次に、最近多い相談の中から以下の事例について詳しく説明しました。
契約の成立や取消し、クーリング・オフについて知っておくことはとても大切なので、クイズ形式で、契約のルールについて重点的に説明しました。
最後にトラブル回避策として、講師から以下のポイントが大事との話がありました。
それでも万一、トラブルに遭ってしまった場合は、「消費生活センターへ相談をしてください」という再度の案内で講座を締めくくりました。