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東京都消費生活総合センターからのお知らせ

令和6年度 小学生・中学生・高校生の消費生活相談概要

相談課

令和6年度に東京都内の消費生活センターに寄せられた相談総数は132,542件で、そのうち「若者相談」契約当事者が29歳以下)は16,762件であり、全体の12.6%でした。

契約当事者が小学生・中学生・高校生の相談件数

契約当事者が小学生・中学生・高校生の相談総数は986件で、内訳は、小学生218件、中学生321件、高校生447件です。前年度の1,098件に対して10.2%減少しました。図1)

図1 契約当事者が小・中・高校生の相談件数

図1に関する棒グラフ

相談内容の内訳

小・中・高校生のいずれも「インターネットゲーム」の相談が1位で最も多く、続いて中・高校生で「化粧品」健康食品」が上位に入っており、これらで相談の多くを占めています。

特に「インターネットゲーム」は、小学生では全体の73.9%、中学生でも40.2%を占めています。子供が親に無断で親のスマホやクレジットカードを使って、インターネットゲームに課金し、高額な請求を受けたという相談が多く見られます。

「化粧品」と「健康食品」の多くは、SNS等で「クーポン利用で安く購入できる」と表示されていたため、商品を注文したところ、実は定期購入契約だったという相談です。化粧品」は美容液やシャンプーなど、健康食品」はダイエットサプリなどに関する相談が多く、この2つの相談で、中・高校生ともに相談全体の1割以上を占めています。

次に、中・高校生では「アダルト情報」に関する相談も一定数あります。アダルトサイトを見ていたところ、突然、登録完了」の画面が表示され、慌てて業者に連絡したところ、高額な請求を受けたなどの相談が主な内容です。

このほか、中・高校生でネット通販による「紳士・婦人洋服」小・中・高校生で料金トラブルなどの「移動通信サービス」小・中学生でトレーディングカードなどの「玩具・遊具」に関する相談が目立ちます。

なお、高校生の医療サービスに関する相談が多いのは、医療脱毛の一部の事業者が破産手続を開始したとの報道があり、解約・返金トラブルの相談が多く寄せられたことがあります。表1)

表1 令和6年度 小学生・中学生・高校生別 相談が多く寄せられた商品・サービス別一覧

小学生(218件)
商品・サービス 件数 構成比
インターネットゲーム 161 73.9%
玩具・遊具 7 3.2%
教養・娯楽サービスその他※1 6 2.8%
スポーツ・健康教室 5 2.3%
学習塾 4 1.8%
他の娯楽等情報配信サービス※2 4 1.8%
健康教室 4 1.8%
移動通信サービス 3 1.4%
医療サービス 3 1.4%
音楽・演劇教室 2 0.9%
中学生(321件)
商品・サービス 件数 構成比
インターネットゲーム 129 40.2%
健康食品 28 8.7%
化粧品 27 8.4%
玩具・遊具 12 3.7%
他の娯楽等情報配信サービス※2 9 2.8%
アダルト情報 8 2.5%
移動通信サービス 8 2.5%
学習塾 6 1.9%
紳士・婦人洋服 6 1.9%
教養・娯楽サービスその他※1 5 1.6%
高校生(447件)
商品・サービス 件数 構成比
インターネットゲーム 53 11.9%
化粧品 51 11.4%
医療サービス 30 6.7%
健康食品 26 5.8%
紳士・婦人洋服 21 4.7%
移動通信サービス 11 2.5%
スポーツ・健康教室 10 2.2%
アダルト情報 10 2.2%
他の内職・副業 9 2.0%
教養・娯楽サービスその他※1 8 1.8%
自動車運転教習所 8 1.8%
  • ※1 「教養・娯楽サービスその他」は、懸賞サイトやダビングサービスなど他に分類することができない教養・娯楽サービスに関する相談等
  • ※2 「他の娯楽等情報配信サービス」は、アダルト情報サイト、音楽配信サービス、映像配信サービス以外のさまざまな娯楽等情報配信サービスに関する相談

相談事例

インターネットゲーム課金の取消し

小学生の子供が親のスマホを無断で使用し、インターネットゲームに高額な課金をしたようで、クレジットカード会社から60万円の請求が来た。未成年者が保護者の同意を得ずに行った課金について、返金を求められないか。

消費者及び教員の方へのアドバイス

未成年者が「保護者の同意を得ずインターネットゲームで高額な課金をしてしまったので、返金を求めたい。」というトラブルの相談が多く寄せられています。子供にインターネットに接続できる機器(スマホやゲーム機など)を使わせるときは、ペアレンタルコントロール、フィルタリングなどの管理を必ず行ってください。クレジットカード情報やキャリア決済※3の設定状況等を確認し、パスワードや暗証番号等の管理を徹底しましょう。

未成年者が行った契約は取消しができる場合があります。ただし、未成年者が成年者であるかのように偽った場合などは、取消しが認められないケースが増えています。

※3 キャリア決済とは、商品等を購入した代金を、携帯電話会社のIDやパスワード等による認証により、携帯電話の利用料金等と合算して支払うことができる決済方法のこと。

定期購入のトラブル

中学生の子供がSNS広告を見て美容液を購入した。通常価格20,000円の商品がクーポン適用で2,980円と表示されていたため、お試しのつもりで申し込んだが、後日2回目の商品発送のメールが届き、クーポン適用には4回の定期購入が条件になっていることに気付いた。2回目以降は通常価格になるため、高過ぎて支払えない。どうしたらよいか。

消費者及び教員の方へのアドバイス

SNSの広告には、未成年者がおこづかいで購入できるような金額で「クーポン適用価格」初回お試し価格」モニター価格」等の表示が強調されている場合がありますが、定期購入が条件となっているという相談が多く寄せられています。2回目の商品が届いて初めて、定期購入だと分かった場合や、解約の電話がつながらない場合などは、すぐに保護者や消費生活センターに相談してください。

学校や家庭で、こうした販売手法があることや契約トラブル等について話し合いましょう。申込みをするときは、サイト内に記載されている購入条件や解約方法をきちんと確認することが大事です。また、申込みの最終確認画面のスクリーンショットを保存することも、トラブル解決に有効です。

アダルト情報サイトのワンクリック請求

高校生の子供が、スマホでアダルトサイトの広告をタップしたところ、突然、会員登録完了」と表示され、料金50万円を請求する画面が出たらしい。登録の取消しをしようと事業者の電話番号に連絡をすると、大人から電話をかけなおすように案内されたそうだ。今後、どうしたらよいか。

消費者及び教員の方へのアドバイス

これは、ワンクリック請求」と呼ばれる手口です。事前に表示されていた画面に、クリック(タップ)すると有料登録になる」という明確な記載がない場合、契約成立とは言えません。請求画面が表示されても絶対に連絡しないでください。連絡してしまうと事業者に個人情報を教えることになります。このような場合は、無視することが最も安全な対応です。

〜「成年年齢引下げ」に伴う若年者の消費者被害を防止するために〜

令和4年4月の民法改正により、成年年齢は20歳から18歳に引き下げられました。成年になると、保護者の同意なく契約が可能となる一方で、未成年者取消権を行使できなくなります。しかし、成年年齢に達したからといって、急に成人としての自覚により責任感が芽生えるわけではないため、実践的かつ効果的な消費者教育を早い段階から行っていくことが重要です。