餅による窒息に注意しましょう!
平成29年12月28日
餅による窒息事故は、毎年12月から1月にかけて多くなります。東京消防庁管内では、平成24年から平成28年までの5年間、毎年100人前後が餅(団子等も含みます)をのどに詰まらせて救急搬送されており、死亡事故も起きています。その9割近くが65歳以上の高齢者です。
事故防止のポイントを確認するとともに、事故が起きた時のために応急手当の方法も理解しておきましょう。一人で食事する場合は特に注意しましょう。
こんな事故が起きています
- 四等分にカットした餅を食べた際に、のどに詰まらせて意識消失した。家族が餅を取ろうと試みたものの取ることができなかった。(89歳・女性・重篤)
- 雑煮を食べていたところ、餅をのどに詰まらせ、顔色が悪くなり意識がなくなった。(74歳・男性・重症)
(東京消防庁 広報テーマ2017年12月号 より抜粋)
餅による窒息事故を防ぐポイント
- 餅は小さく切るなど、食べやすい大きさにする。
- 食べる前には会話をするなど口の準備運動をする。
- 食事の際は、まず水やお茶を飲んで喉を湿らせる。
- 口に入っている分を飲み込んでから、次の食べ物を口の中に入れる。
- 食事中は、歩きまわらない、横にならない。
- 高齢者や乳幼児と一緒に食事をする際は、周囲の人が注意を払う。
物がのどに詰まったときの応急手当の方法
チョークサイン
窒息を起こし、呼吸ができなくなったことを他の人に知らせる世界共通のサイン。
チョークサインを出しているとき、声を出せないとき、顔色が急に真っ青になったときなどは、食べ物などにより気道が塞がれていることが疑われます。そのようなときは大きな声で助けを呼び、119番通報とAEDの搬送を依頼し、直ちに気道異物除去を始めます。
呼びかけに反応があれば・・・
- まず咳をすることが可能であれば、できる限り咳をさせます。
- 咳もできずに窒息しているときは、年齢・性別に関係なく実施可能な背部叩打法(はいぶこうだほう)を行いましょう。
背部叩打法の実施手順
- 食べ物を詰まらせた人(以下「傷病者」といいます。)が立っているか座っている場合は、やや後方から片手で傷病者の胸もしくは下あごを支えて、うつむかせます。
傷病者が倒れている場合は、傷病者を手前に引き起こして横向きにし、自分の足で傷病者の胸を支えます。片手で傷病者の顔を支えます。
- もう片方の手のひらの付け根で、傷病者の肩甲骨と肩甲骨の間を強く4~5回、迅速に叩きます。
- 異物が取れるか、反応がなくなるまで続けます。
呼びかけに反応がない場合又は、反応がなくなった場は・・・
- ただちに心肺蘇生を開始してください。 (東京消防庁 広報テーマ2017年12月号 より抜粋)
【参考】
東京消防庁《 広報テーマ2017年12月号(年末年始の救急事故をなくそう 餅による窒息事故に注意)》
東京消防庁《STOP 高齢者の窒息・誤飲》
東京くらしWEB《年末年始の生活に潜むヒヤリ・ハット調査》
消費者庁《高齢者の餅による窒息事故に気を付けて!―餅での窒息による死亡事故が発生しています。注意して食べましょう―》
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東京都生活文化スポーツ局消費生活部生活安全課商品安全担当
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