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トップページ > 相談窓口 > 未成年者契約の取消し

更新日:2013年3月21日

未成年者契約の取消し

未成年者は、成年者と比べて取引の知識や経験が不足し、判断能力も未熟です。
そこで、未成年者がおこなう契約によって不利益をこうむらないように、法律で保護されています。民法で「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取消すことができる」と決められています。

1 未成年者契約の取消し

以下の要件がすべてあてはまれば、未成年者がおこなった契約を取消しできます。

  • 契約時の年齢が20歳未満であること
  • 契約当事者が婚姻の経験がないこと
  • 法定代理人が同意していないこと

法定代理人とは、未成年者に対して親権を有する者(多くは親)のことです。親権者がいないときは未成年後見人が法定代理人となります。父母の婚姻中は、父母が共同で同意していないと有効な同意にはなりません。したがって、父母の一方が単独で同意した場合は、取消しができます。両親が離婚している場合は、親権を有している親の同意が必要です。

  • 法定代理人から、処分を許された財産(小遣い)の範囲内でないこと
  • 法定代理人から許された営業に関する取引でないこと
  • 未成年者が詐術を用いていないこと

詐術とは、未成年者が自分を成年者と偽ったり、法定代理人の同意を得ていないのに同意を得ていると偽って、その結果、相手方が誤信をしたことを言います。相手方を誤信させるため詐欺的手段を取ることであり、単に成年であると言ったり、同意を得ていると言っただけでは「詐術」にはあたりません。

  • 法定代理人の追認がないこと

成年に達した未成年者自身または法定代理人が追認することができます。追認は、取消すことができる契約を、確定的に有効なものとします。法定追認といって、未成年者または法定代理人が、代金を支払うなど債務の履行をしたり、履行の請求等をしたときは、追認の意思表示があったとみなされます

  • 取消権が時効になっていないこと

時効は、未成年者が成年になったときから5年間、または契約から20年間です。

  • 未成年者自身または法定代理人のどちらからでも取消しできる

取消しの意思表示は、口頭でも有効ですが、後日のトラブルを避けるためには書面で通知しましょう。

2 未成年者契約の取消しの効果

取消しをすると、契約時にさかのぼって、最初から無効なものとされます

  • 代金支払の義務はなくなります。
  • 未成年者が支払った代金があれば、返還請求できます。
  • 未成年者が受取った商品やサービスは、「現に利益を受ける範囲で」返還すればよく、現に利益が残っていなければ返還する必要はありません。

たとえば、健康食品を購入して一部を食べてしまっても、未成年者は残っている健康食品を返還すれば足りることになります。

3 未成年者契約の取消の通知の書き方

未成年者本人からでも親権者からでも通知できます。

ハガキなどの書面で出します。コピーを取り、特定記録郵便または簡易書留で出すと良いでしょう

未成年者がした購入契約の取消しの場合(本人から)

記入例

未成年者がした購入契約の取消しの場合(親から)

記入例